伝説の少女から“芸能界の鉄人”へ! 観月ありさの連ドラ「30年」を振り返る
フジテレビ系ドラマ「アロハ・ソムリエ」の主演で、28年連続で連ドラ主演を務める観月ありささん。その輝かしい歴史を振り返ります。

女優の観月ありささんが、12月26日スタートのフジテレビ系ドラマ「アロハ・ソムリエ」に主演します。彼女にとって、連続ドラマの主演は28年連続。実はこれ、2010年に19年連続となった時点でギネスブックに認定された「世界記録」でもあります。
しかも来年、この記録はさらに伸びそうです。2~3月に田辺誠一さんとのダブル主演で「捜査会議はリビングで おかわり!」(NHK BSプレミアム)が放送される予定だからです。つまり、30年連続という大台に王手をかけることになります。
もっとも、この記録を巡っては、今年の「アロハ・ソムリエ」が4夜連続という変則的な連ドラであることや、ここ数年、地上波以外の作品も含まれるようになってきたことから、無理をして継続させているのでは、との指摘もあります。鉄人などと呼ばれるプロ野球選手の連続試合出場を、代打などで途切れさせないようにするケースと同様に、記録の“中身”を問う声が出ているのです。
しかし、30年近くにもわたってドラマの主演を続けていること自体、すごいことです。それは、その歴史を振り返れば誰もが納得できるでしょう。
15歳、「放課後」で連ドラ初主演
観月さんが初めて連ドラに主演したのは、1992年の「放課後」。フジテレビが少年少女向けに立ち上げた「ボクたちのドラマシリーズ」の第1作です。バブル経済崩壊の翌年で、彼女は15歳でした。
その第一印象について、塩沢浩二プロデューサーはこう語っています。
「顔が小さくて8頭身美人っていうんですか、すごくインパクトがあった。ひかり輝いていましたね。(中略)変な暗い設定よりも前向きな明るいのが似合ってて」(「TVドラマ女優名鑑’97」)
ちなみに、ここでの役は、男の子と入れ替わってしまう女子高校生。彼女は生き生きと演じ、旬のアイドル女優が主役を務めるこのドラマ枠も軌道に乗りました。
その4年後、彼女はあの代表作と出会います。「ナースのお仕事」(フジテレビ系)です。ドジな新米ナース・朝倉いずみは当たり役となり、パート4まで作られました。映画化もされ、コメディエンヌとしての人気を不動のものにします。
それ以降も「鬼嫁日記」(関西テレビ・フジテレビ系)、「斉藤さん」(日本テレビ系)、「おひとりさま」(TBS系)といった話題作に主演。他に推理モノや文芸モノもこなし、単発の時代劇では「濃姫」(テレビ朝日系)という主演作もあります。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の代役騒動で注目された戦国のヒロインを彼女も演じていたわけです。
また、彼女は主役しかできない女優ではありません。記憶に新しいところでは、今年「インハンド」(TBS系)の第3話に登場。不老不死に取りつかれ、罪を犯す美魔女のCEOを演じました。衰えない美貌がそこにリアリティーをもたらし、話題になったものです。
このように、コメディーを中心に何でもこなし、庶民的な役も高貴な役もできるからこそ主演を続けられるわけです。さらに、彼女は芸能界に友人が多く、毎年盛大な誕生パーティーを開いていることでも知られています。そんな座長向きの性格も、この記録につながっているのでしょう。
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