浅草から見える金色の「◯◯◯形オブジェ」、その正体に迫ってみた!
東京の隅田川沿い、浅草側から見るとひときわ目立つ、金色の奇妙なオブジェ――。誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。今回はこの「フラムドール」の謎に迫ってみます。
東京・浅草の中心部を歩くと目に入ってくるのが、隅田川沿いのビル屋上に設置された、金色に輝く奇妙な形のオブジェ。このオブジェは正式な名称を「フラムドール」といい、アサヒグループ本社ビルに隣接する「スーパードライホール」の屋上にあります。
一見しただけでは、ビール会社とこの“超個性的”なオブジェの形状との関係はわかりませんが、オトナンサー編集部では今回、アサヒグループホールディングス(HD)の担当者に取材、その謎に迫ってみました。
「アサヒビールの燃える心の炎」をイメージ
フラムドールは、1989年に同社が創業100周年を迎えたことを記念して、現在のアサヒグループ本社ビル(アサヒビール吾妻橋ビル)と同時に建設され、同年11月に完成しました。「金の炎」を意味するフラムドールは、「新世紀に向けて躍進するアサヒビールの燃える心の炎」をイメージしており、世界的建築家フィリップ・スタルク氏が約1年4カ月をかけて制作したといいます。
そのサイズは長さ44メートル、重さ360トンで、鋼材を使用。総工費は「社外秘」ですが、輪切りの形に分けて制作したものをビル屋上まで吊し上げ、溶接して造られたそうです。当時の社長だった樋口廣太郎元会長は後のインタビューで、「炎がビルを貫くような形にする方針でしたが、構造上の問題からできませんでした」と話しています。
ちなみにネット上には、オブジェは当初、3本制作される予定だったものの断念した、といった“うわさ”も存在していますが、「そうした事実は確認できません」。
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