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私立恵比寿中学、結成10周年 グループの歴史から見えるエビ中の魅力とは

幾度か訪れた、メンバーの転校と別れ

 エビ中はこれまで、メンバーの転校(卒業)や転入(加入)を繰り返しています。結成初期にも幾度かの変遷をたどりましたが、筆者が見てきた限りで一つの大きな分岐点となったのは、彼女たちが初めて単独で日本武道館へ立った、2014年4月15日の「私立恵比寿中学合同出発式~今、君がここにいる~」でした。

 このライブをもって、結成初期からグループを支えてきた瑞季さん、杏野なつさん、鈴木裕乃さんが転校。一方で、現在もメンバーとして活動中の小林歌穂さんや中山莉子さんもステージに立ち、最初で最後の“11人でのパフォーマンス”を披露していました。

 それから約3年後、転校とは異なる形の“別れ”も訪れました。忘れたくても忘れられない、2017年2月8日に18歳という若さで急逝した松野莉奈さんの存在です。

 筆者が松野さんの訃報を知ったのは、同日の昼ごろでした。その日は朝から仕事が立て込んでいてニュースを見ておらず、休憩時に友人から届いたメッセージを確認したところ、「りななん(松野さんの愛称)が…」と一言だけメッセージがつづられていました。

「転校しちゃうのかな…」と不安を覚えながらも、パソコンで彼女の名前を検索して飛び込んできたのが「逝去」の2文字。目を疑いながらもさまざまな記事を目にして、確信に変わった途端、仕事が手に付かなくなり、それから数日間は、気を抜くと涙が自然とこみ上げてくるほどでした。

 限定アルバム「エビ中のユニットアルバム さいたまスーパーアリーナ2015盤」に収録されている楽曲「できるかな?」は、彼女の生きた軌跡を感じさせる一曲です。

 翌2018年1月3日に行われた日本武道館公演「私立恵比寿中学迎春大学芸会 ~forever aiai~」では、現在、YouTuber「ぁぃぁぃ」として活動中の廣田あいかさんが転校。翌日に同会場で行われた「新春大学芸会 ~ebichu pride~」を境に、現在の構成である6人で活動を続けています。

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カネコシュウヘイ(かねこ・しゅうへい)

編集者・ライター

1983年11月8日生まれ。埼玉県在住。成城大学出身。2008年に出版業界へ入り、2010年に独立してフリーランスに。以降、Webや雑誌でエンターテインメント系分野を中心に取材や記事執筆に注力する。月平均4~5回ほど、自らチケットを取ってライブへ足を運ぶほど現場主義のアイドル好き。自分にとって、アイドルがいなかったら「これほどまでに他人の人生で一喜一憂することはなかった」と痛感。著書に「BABYMETAL追っかけ日記」(鉄人社)。ツイッター(https://twitter.com/sorao17)。

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