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廣田あいか、武藤彩未…アイドル出身者たちの「セルフプロデュース」という新基軸

グループの解散などが相次いだ、2018年の女子アイドル界ですが、グループ卒業者たちがセルフプロデュースに乗り出す事例も目立った一年でした。

セルフプロデュースするアイドル出身者が増えている?(写真はイメージ)
セルフプロデュースするアイドル出身者が増えている?(写真はイメージ)

 さまざまなコンセプトを持つグループが乱立した様相から、古くは「アイドル戦国時代」と称されていた女子アイドル界。AKB48やももいろクローバーZ、BABYMETALなどが台頭する2010年代は、とりわけグループアイドルに多くの注目が集まっていました。

 しかし、2017年から2018年にかけて、女子アイドル界は大きくかじを切り始めています。2017年に注目されたのは、元・乃木坂46の橋本奈々未さんや、Berryz工房、カントリー・ガールズに所属していた嗣永桃子さんらの「芸能界引退」という選択肢。2018年には、相次ぐグループの解散やメンバーの卒業が目立ち、ソロとして旅立つ彼女たちの決意に、ファンの間でも大きな動揺が走りました。

 一方で、2018年はグループアイドル出身者たちが、セルフプロデュースに乗り出す事例が目立った年でもあります。グループからの卒業といえば、かつては女優やタレントへの転身が一般的なイメージでしたが、過去の経験を糧に自ら進路を切り開いている人たちもいます。

廣田あいかさんは“ときめきペインター”として活躍

 2018年1月に私立恵比寿中学を転校(卒業)した廣田あいかさんは、同4月に所属事務所スターダスト・プロモーションを退社後、個人のSNSやYouTubeチャンネルを開設しました。

 グループ時代からの「ぁぃぁぃ」という愛称はそのままに、“ときめきペインター”として精力的に動画を公開。2018年12月末現在のチャンネル登録者数は75000人超を数え、大手YouTuber事務所UUUMへ所属し、「ドミノピザ」とのタイアップ動画などを手がけながら活躍しています。

 さらに、2018年3月にBiSを卒業したプー・ルイさんも、新たにYouTuberデビューを果たした一人です。卒業の翌月、4月に自身のYouTubeチャンネル「新生YouTuber研究会BYS」を開設。自ら立ち上げたBiSでは“ほぼ全裸”のミュージックビデオ(MV)やハグ会など過激な試みも話題を集めましたが、グループ在籍当時の“ノリ”にひけを取らない、限界ギリギリの表現に挑んでいます。

 また、異なる形でネットに活路を見いだしたグループ出身者もいます。2018年3月、「女優を目指す」としてHKT48を卒業した宇井真白さんです。6月にツイッターを開設した後、9月には個人の有料オフィシャルファンクラブ「pure white」を設立。ネットショッピングサイト「BASE」で、Tシャツやバッグなどのグッズ販売も手がけています。

 一方で、グループアイドル出身者たちが協力して、ライブ産業以外のジャンルに取り組んだ事例もあります。2018年8月に第1弾の企画として鎌倉・由比ガ浜海水浴場のビーチカフェ「SUMMER&IDOL」を実現したプロジェクト「&IDOL」です。

 発起人は、アイドルプロデュースなどを手がける株式会社TKMKで代表取締役を務める、元アイドリング!!!の伊藤祐奈さん。「&IDOL」の実行委員会には、元・乙女新党の高橋優里花さんや元℃-uteの萩原舞さん、元AKB48の中塚智実さんや名取稚菜さん、平田梨奈さんらが名を連ね、各自の得意分野を生かした試みがどのように発展するかも注目されています。

 そして、活動休止期間を経て沈黙を破り、表舞台に帰ってきたグループアイドルの出身者もいます。2012年にさくら学院を卒業後、1年間の活動休止期間を経てソロ活動へ移行するも、2015年12月に海外留学を目的として所属事務所アミューズを退社。その後、2018年12月にセルフプロデュースのライブで復帰を遂げた武藤彩未さんです。

 海外留学の様子はツイッターで少なからず伝えられていましたが、2018年8月に日本への帰国を報告し、10月に「3年ぶりのワンマンライブ決定」を明言。12月1日に東京・表参道にあるライブハウス「WALL&WALL」でファンの念願でもあった久々のライブを実現させ、友人らの協力の下、ベース、ドラム、ピアノをバックに自身の曲やカバー曲などを披露しました。

 グループの解散やメンバーの卒業が相次いだ2018年の荒波を乗り越えた女子アイドル界。過去の経験を糧に自ら進路を切り開く彼女たちの活躍が、新たな風を生み出してくれそうです。

(編集者・ライター カネコシュウヘイ)

カネコシュウヘイ

編集者・ライター

1983年11月8日生まれ。埼玉県在住。成城大学出身。2008年に出版業界へ入り、2010年に独立してフリーランスに。以降、Webや雑誌でエンターテインメント系分野を中心に取材や記事執筆に注力する。月平均4~5回ほど、自らチケットを取ってライブへ足を運ぶほど現場主義のアイドル好き。自分にとって、アイドルがいなかったら「これほどまでに他人の人生で一喜一憂することはなかった」と痛感。著書に「BABYMETAL追っかけ日記」(鉄人社)。ツイッター(https://twitter.com/sorao17)。

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