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甘さと辛さの二刀流、横浜流星がイケメン戦国時代を制する!

「甘さ」と「辛さ」の絶妙なバランス

 ちなみに「はじこい」が放送された火曜ドラマは、漫画原作が多い枠です。現在放送中の「Heaven?~ご苦楽レストラン~」に出演中の福士蒼汰さんはダブルダッチ(オランダ発祥の縄跳び)、昨年の「中学聖日記」に出ていた岡田健史さんは野球をやっていました。二次元世界のイケメンを演じるには、スポーツ経験によって培われた運動神経も有効なのでしょう。

 横浜さんの場合、空手という体重コントロールが必要な競技をやってきたことが、そのストイックな性格を育んだといえます。今年6月には、ダイエット女子へのアドバイスを聞かれ、こう答えました。

「『自分に甘えるな!』ですね。『痩せたい痩せたい』って言うなら、まずは自分で行動しないといけない(略)“甘えは最大の敵”。そう思って、僕も常に自分自身と戦い続けたいです」(ananweb、2019年6月8日掲載)

 今どき男子としては強めの言い方にも感じますが、実はここにも彼ならではのギャップの魅力があります。ルックスについてもキャラについても「甘さ」と「辛さ」のバランスがとにかく絶妙なのです。

 もちろん、自分に対してはもっと厳しいスタンスを貫いています。腕立て、腹筋、背筋を100回ずつという、空手時代のルーティンを毎日続けているそうですし、ブレイク直後に味わった俳優としての挫折も自力で乗り越えました。

 今年4月に放送された日本テレビ系「おしゃれイズム」によれば、テレビ朝日系スーパー戦隊シリーズ「烈車戦隊トッキュウジャー」(2014~2015年)で注目された後、「半年間くらい(仕事が)何もなかった」とのこと。子ども向けに分かりやすく演じてきたことで「戦隊芝居が抜けてない」という指摘を多くのオーディションで受けたといいます。

 そこで彼が取り組んだのは――。

「いろんな演出家の方のワークショップを受けて、抜く作業をその間にやっていました(略)大変でしたし、だいぶ時間かかりました」

 空手をやってきたおかげで、自ら習い、自ら鍛えることの大切さをよく分かっているのでしょう。そんなところにも、俳優としての大きな伸びしろを感じます。放送中の日本テレビ系連続ドラマ「あなたの番です」や9月公開の映画「いなくなれ、群青」でも、その魅力はいかんなく発揮されそうです。

 冒頭で触れた「2019上半期ブレイク俳優ランキング」には、2位以下に、中村倫也さん、吉沢亮さん、賀来賢人さんといった顔ぶれがランクインしています。まさに、芸能史上未曽有のイケメン戦国時代の到来。そこを制していくのは誰なのか。甘さと辛さの二刀流をしなやかに使い分ける横浜さんが、その有力候補であることは間違いありません。

(作家・芸能評論家 宝泉薫)

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