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花粉がつらい季節…会社に「花粉症」対策を求めることは法的に可能?

「外回りがつらい」と訴えたら?

Q.外回りの営業職の社員が「花粉症がひどいので配慮をお願いしたい」と会社に要望しても、例えば、内勤への配置転換など、会社が何らかの対応をする義務は生じないということでしょうか。

刈谷さん「対応する義務はないと思います。花粉症対策をする義務は、原則として安全配慮義務の内容に含まれないと考えられるからです。配慮するかどうかは、会社の裁量次第になるかと思われます」

Q.花粉症対策を行っていない会社で花粉症がひどくて休む場合も、有給休暇を使うか、あるいは欠勤扱いで対処するしかないのでしょうか。

刈谷さん「労働契約法第6条には、『ノーワークノーペイの原則』が定められており、労働者が会社を休んでも給料を払う扱いとしない限り、欠勤扱いとなります。たとえ、花粉症がひどくて出勤が難しいと訴えても、欠勤扱いになれば、休んだ間の給料を請求することはできません」

Q.では、花粉症の人が職場に花粉症対策を求めるとすれば、どのように求めればよいでしょうか。

刈谷さん「花粉症のつらさをただ訴えるだけではいけません。どのような症状が原因で、どのように業務に支障が出るかということを伝えてください。職場環境の改善という会社全体の問題として訴えるべきでしょう。そして、会社にしかるべき窓口があるならば、その窓口に訴えるのがベターだといえます」

Q.会社に花粉症対策をお願いしても行わない場合、労働基準監督署(労基署)へ通報するなど、外部の公的な労働関係機関に訴えることはできますか。

刈谷さん「労基署に通報しても、取り合ってもらえない可能性が高いと思われます。労基署は法令違反を是正するための機関であり、また、前述のように、花粉症対策をしないことは安全配慮義務違反にならないと考えられるからです」

Q.個人として対応するしかないわけですね。

刈谷さん「今のところ、自己防衛せざるを得ません。花粉症の薬には副作用もありますので、症状を緩和するために、身体的には『ストレスの軽減を図る』『食生活に気をつける』『睡眠をよく取る』ことを心がけてください。また、帰宅時には『上着や帽子は玄関で必ず脱ぐ』『洋服ブラシや粘着カーペットクリーナーを使って服についた花粉をできるだけ払い落とす』ことなどを心がけましょう」

(オトナンサー編集部)

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刈谷龍太(かりや・りょうた)

弁護士

1983年千葉県生まれ。中央大学法科大学院修了。弁護士登録後、都内で研さんを積み、2014年に新宿で弁護士法人グラディアトル法律事務所(https://www.gladiator.jp/)を創立。代表弁護士として日々の業務に勤しむほか、メディア出演やコラム執筆などをこなす。男女トラブル、労働事件、ネットトラブルなどの依頼のほか、企業法務において活躍。アクティブな性格で事務所を引っ張り、依頼者や事件に合わせた解決策や提案力に定評がある。

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