果物の“皮”は食べてもOK? 実は“中毒症状”出る場合も 注意点を管理栄養士が解説
果物の皮は食べても問題ないのでしょうか。皮を食べる場合、どのように調理するのがお勧めなのでしょうか。管理栄養士に聞きました。
リンゴやブドウなどの果物を食べるときに、皮をきれいに取り除く人もいれば、皮ごと食べる人もいます。果物の皮は食べても問題ないのでしょうか。皮を食べる場合、どのように調理するのがお勧めなのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
ザクロの皮には毒成分が含まれている
Q.そもそも、果物の皮は食べても問題ないのでしょうか。
桜井さん「ほとんどの果物の場合、『皮を食べてはいけない』ということはありません。むしろ栄養面では、果肉部分よりも皮の方が栄養価が高いものも多いです。『皮は硬くてあまり好きじゃない』という人は多いかもしれませんが、食物繊維などを積極的に取りたい場合は皮まで食べると良いと思いますよ」
Q.では、皮を食べない方が良い果物はありますか。注意点も含めて、教えてください。
桜井さん「1つ挙げるとすれば、ザクロですね。ザクロの皮には『ペレチエリン』という毒性のある成分が含まれていて、皮ごと食べてしまうと下痢や吐き気、めまいなどの中毒症状が現れる可能性があります。
食べ物によってアレルギー反応が起こりやすい体質の人は、梨やサクランボ、ビワなどのバラ科の果物やマンゴーの皮が原因で、かぶれやかゆみなどが起きる可能性があるため、注意しましょう」
Q.皮をおいしく食べるには、どのように調理するとよいのでしょうか。
桜井さん「皮を揚げたり、乾燥させたりすると、食感もよく食べやすい果物チップスになります。皮と果肉を一緒に食べたいときは、焼きフルーツやドライフルーツにしても良いですね。
かんきつ類の皮はマーマレードのようにジャムにしてもおいしいと思います。このほか、一度乾燥させてから紅茶の茶葉と一緒に抽出すると、アールグレイのような爽やかな風味が加わっておいしいですよ!」
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ザクロのような一部に毒性のある果物を除き、基本的に果物の皮には食物繊維をはじめとした栄養素が多く含まれているのだそうです。皮まで食べる習慣がある人は多くないかもしれませんが、チップスやジャムなど、再利用しながらおいしく食べる方法に挑戦してみてはいかがでしょうか。
(オトナンサー編集部)
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