高齢ドライバーの親が「事故の加害者」「あおり運転の被害者」に? 「親の免許返納」40〜50代1000人の“現実と本音”
高齢ドライバーの「免許返納」に関する調査結果が発表されました。高齢の親を持つ子ども世代の本音とは……。
近年、社会問題となっている「高齢者の運転」による交通事故。免許の自主返納については、車が“生活必需品”の地域も少なくなく、賛否が分かれる問題となっています。そんな「免許返納」に関する調査結果が、事故車買取王(東京都八王子市)と事故車買取王「埼玉店」「町田相模原店」「横浜店」「山梨店」から発表されました。
親が「事故の加害者とならないか」を不安視
調査は2022年6月、親が車を所有している全国の40~50代男女を対象に、インターネットリサーチで実施。1022人から回答を得たものです。
まず、「親が車を使用する頻度の把握」について聞いたところ、「しっかりと把握している」が21.8%、「ある程度把握している」が48.3%と、7割の人が使用頻度を把握していることが分かりました。
「高齢ドライバーによる事故についてどのように思うか」については、「判断力の低下が影響している」と回答した人が62.2%と最も多く、次いで「運転操作ミスが多い」(25.2%)、「安全確認ができていない」(9.1%)と続いています。「運転中の判断力が低下していることによって、事故につながっている」と感じている人が6割以上いるようです。
自身の親が車でどこに行っているか、どれくらいの時間運転しているのかといった“用途”の把握について聞くと、「ある程度知っている」が57.1%で最多。以下、「あまり知らない」(23.6%)、「全く知らない」(10.9%)と続き、「全て知っている」人はわずか8.4%という結果でした。
では、親が車を運転することについて、心配なことや不安なことはあるのでしょうか。多くの回答を集めたのは、やはり「事故の加害者とならないか」(77.8%)、「自損事故で大けがをしないか」(47.9%)でした。また近年、「あおり運転」が問題になっている背景から、「あおり運転の被害者とならないか」(15.4%)を不安に思う人も一定数いるようです。
さて、親が車を所有している人たちは、「免許返納」についてどのように考えているのでしょうか。「免許返納についてどう思うか」を聞いたところ、「交通事故を起こすリスクが少なくなる」が68.3%と最も多い結果に。車を運転しなくなることで、交通事故を起こすリスクが少なくなるというメリットを感じている人は、やはり多いようです。
一方で、「移動手段が減ってしまう」(64.1%)、「買い物が面倒になりそう」(49.3%)、「外出の機会自体が減ってしまいそう」(46.7%)といった回答も多く、移動手段が徒歩や自転車、公共交通機関などに限られてしまうことによるデメリットも感じていることが分かりました。
さらに、「免許返納をした方がよい年齢」についても聞くと、「80歳以上」(44.5%)を筆頭に、「75~79歳」(31.9%)、「70~74歳」(17.6%)と続く結果となりました。
調査結果を受けて、同社は「実際、高齢ドライバーによる事故のニュースを見ることも多く、自身の親も運転することで事故の加害者となってしまわないか、自損事故でけがをしないかなど、さまざまな不安を抱えているようだ」「個人の健康状態や身体機能の低下などを考慮して、免許返納時期を判断した方がいいのかもしれない」とコメントを寄せています。
(オトナンサー編集部)
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