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「ちむどんどん」まで1年、黒島結菜の国民的ヒロインへの“助走”を楽しもう!

朝ドラヒロインに必要な引き出し?

 おそらく、そんなスタンスゆえでしょう。彼女はハマり役に巡り合う確率が高く、その傾向は最近、特に強まっている気がします。昨年11月、ゲストヒロインとして登場した「閻魔堂沙羅の推理奇譚」(NHK総合)では、バドミントンの天才選手で死後の世界から生還する役を演じ、実際に中学時代、沖縄県でベスト8まで進んだバドミントンの実力をのぞかせました。

 また、今年3月22日に放送された「流れ星」(NHKBSプレミアム)での役は魔法使いのマリー。夫に先立たれたヒロインと共に約半世紀前にタイムリープして、夫の愛が本物だったことを証明します。

 なお、この2作は動的な芝居が魅力でしたが、最新の主演ドラマ「ハルカの光」(NHK・Eテレ)ではいつになく静的な芝居でもアピールしました。震災やセクハラで負った心の傷を照明の美しさに触れることで癒やし、他の人の癒やしも手伝おうとする女性の物語です。

 また、「ちむどんどん」のストーリーは食いしん坊の女の子が沖縄料理に夢をかけるというもの。彼女は昨年4月期のドラマ「行列の女神~らーめん才遊記~」(テレビ東京系)でラーメンが大好きな職人を演じました。この経験も大いに生かせそうです。

 なにせ、朝ドラは半年間かけて、長い歳月を描いていきますから、そのヒロインにはさまざまな引き出しが必要です。最近の作品群からは、黒島さんが十分にそれを持ち合わせていることが伝わってきます。

 まさに国民的ヒロインへの“助走”を私たちは目の当たりにしているのです。とはいえ、「ちむどんどん」のスタートは来年春。それまでにも、さらにさまざまな作品で彼女に出会えるはずです。まだ1年もあることですし、その助走を「ちむどんどん(ワクワクドキドキ)」しながら楽しむとしましょう。

(作家・芸能評論家 宝泉薫)

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宝泉薫(ほうせん・かおる)

作家、芸能評論家

1964年岐阜県生まれ。岩手県在住。早大除籍後「よい子の歌謡曲」「週刊明星」「宝島30」「噂の真相」「サイゾー」などに執筆する。近著に「平成の死 追悼は生きる糧」(KKベストセラーズ)、「平成『一発屋』見聞録」(言視舎)、「あのアイドルがなぜヌードに」(文春ムック)など。

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