ボンビー、スカッと、こんくら…なぜ今「リニューアル」が続出しているのか
コロナ禍の制約と新番組の時間稼ぎ
コロナ禍による影響は広告収入減だけではありません。「多くの出演者をスタジオに呼べない」「一般人の出演が難しい」「ロケがしづらい」などの制約が発生しているため、「これまでのコーナーをリニューアルせざるを得ない」というケースも見られます。
また、年明けから春の改編前までの1~3月は、さまざまな企画を試すチャンスの期間。年末年始で一区切りした後の1月は、改編期でもないのにスタートする新番組があったり、逆に1月か2月上旬で早めに番組を終了させて、別の番組を試したりするなど変化をつけやすい時期なのです。そのため、民放各局に「結果が出なくなったのなら、リニューアルか特別編を試してみよう」という傾向が見られるのでしょう。
最後にもう一つ挙げておきたいのは「有力な新番組候補が見つかるまでの時間稼ぎ」という側面。あまり知られていませんが、民放各局は平日深夜や土日午後に数多くの単発特番を放送しています。それらはいわば“新番組の種”。芽が出たものをゴールデン・プライム帯でレギュラー放送しようと考えているのですが、なかなか芽が出ないため、リニューアルや特別編での時間稼ぎが必要なのです。
(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)
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