小篠恵奈、あざみと共通点は「心が病みやすい、落ち込みやすいところ」
映画「あざみさんのこと 誰でもない恋人たちの風景vol.2」主演の小篠恵奈さんに、台本の感想や役へのアプローチ法などを聞きました。

映画「あざみさんのこと 誰でもない恋人たちの風景vol.2」で主演を務める女優の小篠恵奈さん。同作は、あざみ(小篠さん)は年上の編集者・キタジマ(斉藤陽一郎さん)の恋人になるものの、仕事優先で向き合ってもらえません。あざみはその後、誰と付き合ってもキタジマのことを引きずっていますが、ある日、軽蔑していた母の死に立ち会い、生について見つめ直す…男女の性愛を描く「誰でもない恋人たちの風景」シリーズの第2弾です。
オトナンサー編集部では、小篠さんに単独インタビューを実施。台本の感想や役へのアプローチ法などを聞きました。
体を求められることで安心感
Q.台本を読まれていかがでしたか。
小篠さん(以下敬称略)「あざみさんと私はかけ離れているので、どうしてこういう行動になるのかと思っていました。あざみさんは私より精神的に大人なんだと思います。あざみさんが、キタジマさんと一緒にいたら自分がダメになると思って離れるところは、大人ぶってるなと思いました」
Q.役へのアプローチは共通点を探したのでしょうか。それとも、台本を読んで作り込んでいったのでしょうか。
小篠「人って、同じようなことを感じても表現方法が違うと思います。この感情に近いのかなと置き換えていました。私は男に走る行動は取らないけど、こういう行動に至る感情は共感できないことはないと思って演じました」
Q.今回、役作りにしたことを教えてください。
小篠「よく分からないまま始まってしまったのが正直なところです。分からないというのは、適当に役作りをしたという意味ではありません。初日にキタジマさんとのシーンがあり、キタジマさんに会えたことで、徐々にふには落ちていった気がします」
Q.似ているところはありましたか。
小篠「心が病みやすい、落ち込みやすいところです(笑)埋められない穴は誰にでもあると思うので、それを自己肯定感で無理やり埋めています。あざみさんはそれを周りの男性に求めていました」
Q.あざみさんは男性に自己肯定感を求めていたのでしょうか。
小篠「体を求められることで安心感を得ているのかなと思いました。自分に価値があると思えなくて、体を求められるだけ需要があるんだと考えたんだと思います。同性には求められないことですね」
Q.演じがいはありましたか。
小篠「考える余裕がないくらい大変な現場でした(笑)あざみさんとして現場にいなきゃいけませんが、家に帰ったら、自分もコントロールしなければいけませんでした」
Q.今回、一番の挑戦は。
小篠「ここまで難しい役は初めてでした。重い設定だったので、チャレンジすることが挑戦だったかなと思います。脱ぐシーンもありますが、セックスシーンが大変というよりも、役に寄り添うことが一番大変でした。
終わった後の方がしんどかった気がします。生きていかなきゃいけないんだなと、自分にダメージがきました。あざみさんは尊敬もできますが、心の穴を埋める方法については、お酒を飲みながら話してみたいと思います(笑)」
Q.今後、挑戦してみたい役柄はありますか。
小篠「せっかくなら、自分が持っていない技術を持った役を演じたいです。練習する自分を肯定できる役みたいな役柄がいいですね。例えば、ギタリストや料理人など、手に職のある役柄は私の技術もつくので面白そうだと思います」
Q.普段、リフレッシュにしていることを教えてください。
小篠「ドライブにハマっています。コロナ前、仙台まで運転して旅行していました。観光するより、ドライブすることが楽しいです」
映画「あざみさんのこと 誰でもない恋人たちの風景vol.2」は10月10日から新宿K’scinemaほか全国順次公開。
ヘアメーク:稲月聖菜[MARVEE]
スタイリスト:池ノ上菜々
(オトナンサー編集部)
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