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「眼鏡は直せない」投稿話題 「接着剤」の種類や耐久性、使用NGの物は? メーカーに聞く

接合部分の耐久性や耐久期間は?

Q.接着剤で接合した部分の強度や耐久性、耐久期間は。

広報担当者「当社では、日本工業規格(JIS)に沿ったさまざまな試験を行うことで、どれだけの荷重に耐えられるかを計測しています。例えば、水平方向へのどれだけの力に耐えられるかの試験によると、瞬間接着剤は1センチ四方の接着面積で鉄板同士を貼り合わせた場合、接着面と平行に引っ張る百数十キロの荷重に耐えられます。

ただ、『接着強度』と『剥がれにくさ』は別物です。先述の通り、瞬間接着剤は強度が高い半面、衝撃に弱く、ハンマーでたたくなどすると剥がれてしまいます。一方、水平方向への強度が数十キロ程度でも、衝撃に強く剥がれにくい接着剤もあるので使用目的に合った製品を選んでください。

耐久期間については、使用する環境にもよるため一概に言えませんが、建築用の製品は単純な接着のみであれば、想定年数を100年と設計しているものもあります。そのような製品は紫外線や雨などを再現した試験を行い、過酷な環境でも剥がれないかチェックしています」

Q.接合部の強度が、何らかの条件で弱くなってしまうことはあるのでしょうか。

広報担当者「塗料やインクなどと同様、接着剤も、水、熱、湿度、衝撃、振動などさまざまな外的要因に影響を受けます。そこで用途に応じて、劣化要因に対しての耐久性を持つ接着剤を使用する必要があります。

例えば、自動車部品のように高温下で強固な接着が求められる箇所には『エポキシ樹脂系接着剤』、雨や激しい気温差にさらされる屋外の用途には、熱や水、衝撃にも強い『弾性接着剤』が適しています」

Q.接着剤を使った際、接合部が白くなってしまうことがあります。きれいに接合するコツはありますか。

広報担当者「瞬間接着剤を使用した場合に多く見られる現象で、揮発した成分が空気中の水分と反応して固まり、粉状に付着した状態です。塗り過ぎや、はみ出しをしないようにすれば、ある程度防げますが、硬化が遅いゼリー状の製品はそれでも白化することがあります。

白化物はこすって除去することが可能な場合もありますが、ハンドメード作品など仕上がりの美しさを重視する用途に関しては、瞬間接着剤以外の接着剤を推奨します」

(オトナンサー編集部)

【写真】さまざまな接着剤

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