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「薬飲んで、寝ろ。」 福岡の薬局が作ったヒーロー“薬剤戦師”話題、制作経緯は?

「薬飲んで、寝ろ。」というシンプルな決めゼリフと、精巧に作り込まれたスタイルのヒーローが話題に。誕生の経緯を取材しました。

薬剤戦師オーガマン(公式ツイッターより)
薬剤戦師オーガマン(公式ツイッターより)

「薬飲んで、寝ろ。」というシンプルな決めゼリフと、精巧に作り込まれたスタイルのヒーローがネット上で話題になっています。福岡県を中心に九州・沖縄で約100店を展開する「大賀薬局」(福岡市博多区)が生み出したヒーロー「薬剤戦師オーガマン」です。

 同社のホームページに10月、初登場したのに続き、爆破シーンもある戦闘の様子を収めた動画が公開。ショッピングモールでのヒーローショーデビューも果たした「オーガマン」ですが、「変身」しているのはなんと、同社の大賀崇浩(おおが・たかひろ)社長です。

 誕生の経緯や今後の展開について、大賀薬局経営戦略室の広報担当者に聞きました。

「残薬問題」解決へ、社長自ら「変身」

Q.オーガマンを登場させた理由は。

担当者「処方された薬を患者さんが飲み忘れたり、『治った』と勝手に判断して薬を飲まずに廃棄、もしくは自宅に放置してしまったりすることを『残薬問題』といいます。国内で年間約500億円以上にも上る残薬問題を皆さんに知ってもらい、解決を目指すためにオーガマンは登場しました。

子どもたちにも関心を持ってもらい、親御さんや祖父母の皆さんに、子ども(孫)から『お薬、忘れずに飲んでね』と言ってもらえればという思いも込めました」

Q.なぜ、ヒーローのスタイルにしたのでしょうか。

担当者「(大賀)社長が仮面ライダー好きで、そこから発展して『ヒーローになりたい』と思っていたことに加え、今まで医師がヒーローになるという設定はあったのですが、薬剤師がヒーローになるものがなかったためです」

Q.水色を基調にしたオーガマンのデザインはどなたが考えたのでしょうか。

担当者「当社のコーポレートカラーと薬剤師の制服をもとに、社長がイベント会社『悪の秘密結社』(福岡市中央区)の人と一緒に考えました。悪の秘密結社さんは、ヒーローショーの企画・運営などをされていますが、今回はオーガマンの造形製作も担当していただきました」

Q.話題になった決めゼリフ「薬飲んで、寝ろ。」の後も、公式ツイッターでは、10月31日のハロウィーンの日に「騒ぐな、寝ろ。」、沢尻エリカ被告が逮捕された翌日には「売るな。買うな。やるな。」と投稿するなど、タイムリーな発信が続いています。どなたが考えているのですか。 

担当者「社長と、悪の秘密結社の人を中心に、時事ネタを入れつつ考えています」

Q.ツイッターでは「絶対に痩せる薬はありますか」といった質問もありました。オーガマンは「筋トレして、寝ろ。」という見事な切り返しをしていましたが、こういった質問の中には、お客さんからのものもあるのでしょうか。

担当者「お店のお客さまや、ツイッターでの質問なども参考にしています」

Q.オーガマンが話題になっていることについて、広報としての感想は。

担当者「こんなに短期間で話題になって驚くとともに、社長のヒーロー好きにも驚きました」

Q.ショッピングセンターでのヒーローショーにも出演しているそうですね。

担当者「月に1回程度、福岡市内の幼稚園や保育園を中心にヒーローショーを行いたいと思っています。また、お声がかかれば、県外も含めて出動する可能性はあります(要相談)」

Q.動画も公開中ですが、今後の展開は。

担当者「社長が『寝て、考える』と申しております」

 オーガマンの詳細や動画は、大賀薬局ホームページからオーガマンの公式サイトに入って見ることができます。

(オトナンサー編集部)

【画像】こんなにある! オーガマンの多彩な決めゼリフ

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