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漫画「フルアヘッド!ココ」はなぜ心を揺さぶり続けるのか

「子どもの見本になるカッコいい大人で行け」

 また、栗俣さんは自身の過去を振り返り、子を持つ親としての“あり方”に迷った時に、本作に道を示されたといいます。それは、スイートマドンナの大人が、ココたち少年に時折見せる、その「背中」です。

「かつて、自分の一人娘と向き合う心が折れてしまったことがあります。その時に思い出したのもこの作品。『子どもの見本になるようなカッコいい大人で行け』と言われたような気がしました」

 スイートマドンナの船長であるジョン・バーツは、ココの父親代わりの存在です。ジョンは自らの行動を通して、人間らしく生きることや、他人との出会いの大切さをココに説きます。

「夢…愛…理想…そんな目に見えないモン追っかけるのを忘れちまったら、人間終いだぜ」

「なァココ、この無数の星々…人の出会いのようだと思わないか? 俺は街で(他人と)すれ違うだけのコトも、出会いのひとつだと思う」

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栗俣力也(くりまた・りきや)

TSUTAYA三軒茶屋店スタッフ

絶版書の復刊や、著者を発掘して書籍化、コミック化するなど、数多くの仕掛け販売を行い、ヒット本を発掘することで知られる、TSUTAYA三軒茶屋店スタッフ。「仕掛け番長」とも呼ばれ、「日経トレンディ」の仕事人の連載などにも登場。単なる書店員としての目線ではなく、企画力あるお店作りにも定評がある。

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