内村光良&櫻井翔&綾瀬はるか、紅白司会が醸し出す安定と不安定の絶妙なバランス
今年の紅白歌合戦で司会を務める、内村光良さん、櫻井翔さん、綾瀬はるかさん。過去にさまざまな“天然伝説”を持つ綾瀬さんを起点に、絶妙な掛け合いで本番を盛り上げそうです。
この話題が出てくると、そろそろ今年も終わりだなと感慨深い思いに駆られます。年末のNHK紅白歌合戦。例年だと、司会者は11月に入ってからの発表だったのですが、今年は10月中に発表、会見となりました。今年の紅白は令和初、そして第70回という節目の年に当たります。余裕を持って確実に進めていこうとしているのが伝わってきます。
総合司会は3年連続で、ウッチャンこと内村光良さん。嫌なことを言わない、先輩後輩関係なく周囲を立てる、でも陰では圧倒的な努力で完璧なパフォーマンスを見せてくれる、まさに頼れる人です。
白組司会は、「嵐」として連続5回、個人としても昨年に続き2回目となる櫻井翔さん。どんなときでも決して慌てない、何があっても何とかしてくれそうな、安心感にあふれています。
紅組司会は、3回目となる綾瀬はるかさん。大河ドラマ「八重の桜」で主演も務め、NHKドラマに大きく貢献している信頼感で、盤石の3人と言いたいところですが…綾瀬さんといえば、これまでも数々の“天然伝説”をお持ちです。
「時間がずれたときはどうするんですか」
2013年の初司会時には、「生放送なので、時間がずれたときはどうするんですか。すっ飛ばすんですか」と質問し、白組司会の嵐を慌てさせました。そのときも、櫻井さんが「もともとのご紹介の文章を調整したりしますけど、すっ飛ばすことはないです」と優しくフォロー。
本番でも、出場歌手の名前を言いそびれたり、間違えたり、カメラ前でフリーズしたり、泣いたりと見ている方もハラハラさせられました。それもあってか、今回は「アーティストさんが気持ち良く歌えるように」と繰り返し、「私は影武者のように頑張りたい」と誓います。
気持ちは分かりますが、「影武者ねえ」という微妙な雰囲気が流れる中、「生ものなのでいろんなことがあると思いますが、臨機応変に、柔軟に対応します」とコメント。内村さんからは「笑われてるぞ」とツッコまれていましたが、記者たちは皆、綾瀬さんが巻き起こすさまざまなことに、内村さんと櫻井さんが臨機応変に柔軟に対応していくのだろうと思ったのでした。
そして、内村さんが宣言した「私たちはチームUSA!」という謎のチーム名。櫻井さんが「その説明は綾瀬さんから」とテンポよく振ります。綾瀬さんは「皆のイニシャルをつなげました」と笑顔ですが、ここにまた櫻井さんがツッコミます。「いや、これ、最初はチームUTAだったんですよ。しかも綾瀬さんが、いいこと思いついたみたいになって」。
確かに五輪までの4年間、紅白のテーマは「夢を歌おう」といいネーミングなのですが、綾瀬さんは「UTAだ!と思いついたけど、櫻井さんが『T』じゃなっかたので」と楽しそうに笑います。櫻井さんも「櫻井翔はS.S.なのでどこにも入ってないです。急に除外されてびっくりしました」と掛け合いはバッチリ。
綾瀬さんの若干不安定な発言と、それが突然やってくる展開にいい緊張感が生まれて、3人がボケ、気付き、ツッコミと絶妙に絡み合っていきます。計算ではかなり高度なので、これは皆の反射神経と発想力の集合体なのだと思います。本番への布石は打たれました。
(芸能リポーター 島田薫)
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