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怒涛の5日連続特番! なぜ明石家さんまは12月に強いのか?

テレビ業界の「12月の顔」として、各局の年末特番に引っ張りだこの明石家さんまさん。その理由は単に「大物だから」ではないようです。

「踊る!さんま御殿!!4時間SP」(C)日本テレビ
「踊る!さんま御殿!!4時間SP」(C)日本テレビ

 テレビ業界で「12月の顔」といえば、「明石家さんま」の一択。存在感の大きさから「一年中強い」と思われがちですが、12月の強さは特筆すべきものがあります。

 さんまさんは、1日に「さんま&女芸人お泊り会」(フジテレビ系)、16日に「サッカークラブ世界一決定! さんま&手越の世界のベスト4ここがスゴイSP」(日本テレビ系)、19日に「ホンマでっか!?TV SP さんま今年のベストバイ発表&結婚できない女NO1決定戦」(フジテレビ系)に出演しました。

 今後も、22日に「明石家紅白!」(NHK)、23日に「行列のできる法律相談所 さんまVS人気芸能人が生放送で懺悔SP!!」(日本テレビ系)、24日に「明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー2018」(フジテレビ系)、25日に「踊る!さんま御殿!!4時間SP」(日本テレビ系)、26日に「笑ってコラえて4時間SP!」(同、スペシャルゲスト)、29日に「爆笑!明石家さんまのご長寿グランプリ2018」(TBS系)に出演します。

 レギュラー番組の拡大版から年に一度の特番まで、すべて年末らしい大型番組であり、特にクリスマス前後には5日連続特番という離れ業。なぜここまで、明石家さんまさんに年末特番が集中するのでしょうか。その理由は単に「大物だから」ではないのです。

往時のクリスマス特番を知る生き字引

 かつて、クリスマスは一年で最も盛り上がるイベントであり、民放各局のみならずNHKも特番を放送して大騒ぎ。恋の話を笑いに変えられるさんまさんは、そのど真ん中にいました。

 現在も続く「明石家サンタ」に加え、「さんま&SMAP 美女と野獣のクリスマスSP」(日本テレビ系)、「HAPPY Xmas SHOW」(同)などの特番でMCを務め、さらに「恋のから騒ぎ」(同)でもクリスマス企画を放送。つまり、クリスマスが盛り上がっていた時代を知り尽くしている生き字引のようなMCなのです。

 その後、クリスマスの盛り上がりは落ち着き、特番は徐々に減っていきました。各局の制作サイドは、「その分、クリスマス前後の他番組に出演してもらおう」という形でオファーを出しているようなのです。

 実際、この現象をあるバラエティー番組を手掛けるプロデューサーに尋ねたところ、「結局、さんまさん以上にクリスマスや年末のムードを出せるMCがいない」と答えてくれました。

 さらに、現在放送されているクリスマス絡みの番組で、「盛り上がっていた頃と現在のギャップを語れる」ことも、さんまさんの強み。往時との“時代錯誤感”丸出しのトークを若手タレントたちにぶつけて笑いを誘っています。

大みそかや年初の超大型特番に出ない

 もう一つ、さんまさんが12月の番組に強い理由は、「紅白歌合戦」(NHK)をはじめとする大みそかや、年初の風物詩となっている超大型番組にほとんど出演しないこと。さんまさんに次いで12月の特番出演が多いMCは、内村光良さんと松本人志さんで、二人はそれぞれ大みそかの大型特番に出演しますが、さんまさんは他のMCよりその他の特番にシフトしやすいようです。

 各局の制作にとっても大型特番用の予算を用意している時期だけに、「実績十分であるとともに、その存在が年末の特別感を醸し出せるさんまさんに頼ろう」という編成が基本路線。特に視聴率争いでトップを走る日本テレビと、派手な特番を好むフジテレビにその傾向が見られます。

 実は12月に入る直前の11月25日に、さんまさんの半生にフィーチャーした大型特番「誰も知らない明石家さんま 初密着!さんま5つの謎を解禁!」(日本テレビ系)が放送されたばかり。加えて前述した12月の出演ラッシュでも、まったく飽きさせないのが、さんまさんのすごいところです。

「BIG3」と呼ばれたビートたけしさん、タモリさんと比べても露出の差は歴然。63歳という年齢を考えると驚異的なパワーですが、例年と同等以上に元気な姿で2018年の年の瀬を盛り上げてくれるでしょう。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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