「夏、19歳の肖像」原作者・島田荘司さんに聞く、映画作品の魅力
自身の小説を実写化した中国映画「夏、19歳の肖像」が公開される作家の島田荘司さんにインタビュー。映画化の経緯や映画の感想などを聞きました。

自身の小説を実写化した中国映画「夏、19歳の肖像」が公開される作家の島田荘司さん。同作は、19歳のカン・チャオ(ファン・ズータオさん)がバイク事故を起こして入院、病院の窓から見える家の女性、シア・インイン(ヤン・ツァイユーさん)に一目ぼれし、彼女の姿を追うようになります。ある日、カンは、シアが口論相手の男性を刺そうとする現場を目撃し…というストーリーです。
オトナンサー編集部では、島田さんにインタビューを実施。映画化の経緯や映画の感想、ミステリーを書く楽しみなどを聞きました。
青年の純粋さや思いをうまく表現
Q.映画化の経緯を教えてください。
島田さん(以下敬称略)「数年前に台湾での出版が軌道に乗り始めました。台湾に上がったことで中国にパイプができ、そこからどんどん中国でも出版されるようになりました。中国の出版社と友達のようになり、映画化の話が来ました」
Q.映画をご覧になっていかがでしたか。
島田「すごくいいと思いました。青年の純粋さや彼女に入れ込む思い、原作の空気などもうまく表現されていました。原作にとても忠実でリスペクトも感じました。雨の中の告白のシーンも間の取り方などがチャン監督にしか出せない雰囲気だと思いました」
Q.原作が日本ではなく、海外で映画化されたことについてどう思われますか。
島田「日本でも映画化の話はたくさんありました。ただ、なぜか実現せず、中国で映画化されて、ある程度原作に忠実に作られていたのでよかったです」
Q.好きなシーンはどこでしょうか。
島田「主人公がヒロインの住んでいる家を知っていたことについて、ヒロインが問い詰めるシーンですね。ヤンさんの演技が特によかったです」
Q.ミステリーを描く楽しさはどんなところでしょうか。
島田「今は生活の一部になっていますが、元々はトリックや仕掛けを思いついて、『これ書けば、結末でみんなが驚くよな』と読者をびっくりさせるのが面白かったです」
Q.映画を楽しみにしている人に一言お願いします。
島田「原作が好きな人は楽しんで感動してもらえると思います。原作もきちんと理解して映画化してくれています」
映画「夏、19歳の肖像」は8月25日から全国公開。
(エンタメチーム)
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