「缶切りを使ったことがない」「LINEで退職連絡」…飲食店経営者360人が実感した「Z世代の従業員」との“世代間ギャップ”の数々
飲食店を対象とした「Z世代の従業員との関わり方」に関する調査結果が発表。飲食店側が感じている、Z世代との“世代間ギャップ”とは……。
飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」を運営するシンクロ・フード(東京都渋谷区)が、「Z世代の従業員との関わり方」に関する調査を実施。その結果を発表しました。
「電話の出方が分からない」「敬語を使わない」…
調査は2023年4月から5月にかけて、同社運営の飲食専門支援サービス「飲食店ドットコム」の会員(飲食店経営者・運営者)を対象に、インターネットリサーチで実施。計360人から有効回答を得ています。なお、回答者のうち70%が1店舗のみを運営。また、回答者のうち、東京にある飲食店の割合は51.4%(首都圏の飲食店の割合は67.3%)となっています。
まず、全回答者を対象に「Z世代の従業員の在籍状況」について聞いたところ、「在籍している」が53.3%、「現在は在籍していないが、過去に在籍していた」が22.8%となりました。全体の76.1%の店舗で、Z世代が働いていたことが分かる結果となっています。
「在籍歴がある」と回答した人に、「これまでZ世代の従業員との間に、世代間ギャップを感じた経験があるか」を聞いてみると、「とてもある」が35.8%、「ややある」が45.3%となり、全体の8割に上りました。Z世代の従業員が在籍していた店舗の多くが、世代間ギャップを少なからず感じているようです。
では、実際にどのような世代間ギャップを感じたのでしょうか。「とてもある」「ややある」と回答した人に、具体的なエピソードを聞いてみると、「歓迎会や懇親会に誘ったところ、プライベートを優先したいと断られた。シフトへの協力態勢が以前より弱く感じる(東京都・焼き肉・3~5店舗)」「退社時刻になると、状況に関わらず引き継ぎなしで帰宅してしまう(兵庫県・ラーメン・1店舗)」「缶切り、栓抜きを使ったことがない(東京都・洋食・1店舗)」といったギャップの数々が。
また、仕事に対する姿勢についても、「電話の出方が分からないので、基本的に電話には出ない。出たとしても『ちょっと待ってください』と言って保留もせずに受話器を渡してくる(埼玉県・カフェ・1店舗)」「バイトに対する考え方。楽をしようとする、きついことはしたくない、最初からやりたい仕事だけやりたいという若者が多い(神奈川県・カフェ・1店舗)」「LINEやSMSで辞めると言って退職する(東京都・居酒屋・ダイニングバー・6~10店舗)」「先輩に対しても敬語を使わない(神奈川県・カフェ・1店舗)」など、ともすれば店舗運営に支障が出かねないようなギャップを感じている人もいることがうかがえる結果となりました。
(オトナンサー編集部)
コメント