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「ちむどんどん」黒島結菜 モヤっとしても見守りたくなる“王道ヒロイン”っぽさ

NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」が放送中です。ヒロイン・暢子を好演している黒島結菜さんの魅力に迫ります。

黒島結菜さん(2015年8月、時事通信フォト)
黒島結菜さん(2015年8月、時事通信フォト)

 沖縄本土復帰50周年を記念して制作されたNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」が放送中です。

 本作は、沖縄本島北部に位置するやんばる地域を舞台に、古里の沖縄料理に夢をかけるヒロインと、強い絆で結ばれた家族の、本土復帰から50年の歩みを描いています。

 幼い頃に父親を亡くし、貧しくも母親や個性豊かな兄妹たちと支え合いながら明るく生きるヒロイン・暢子を俳優の黒島結菜さんが好演しています。

デビュー当時から“NHK常連”俳優に

 沖縄県糸満市出身の黒島さんは、2011年に母親からの勧めで地元企業、ウィルコム沖縄のイメージガールコンテストで「沖縄美少女図鑑」を受賞しました。「沖縄美少女図鑑」は、黒島さんが所属する事務所の先輩俳優の二階堂ふみさんを輩出した地元のフリーペーパーです。黒島さんも同誌に掲載された写真がきっかけで、芸能界入りを果たしました。

 翌年から地元の高校に通いながら本格的に芸能活動をスタートさせ、NHK Eテレの教養バラエティー番組「テストの花道」にレギュラー出演しました。その後はクラレ「ミラバケッソ」やアサヒ飲料「カルピスウォーター」などのCM出演で注目を浴びる一方、俳優業にも力を入れていきます。

 特筆すべきは、黒島さんがNHK常連の俳優であるということ。前述した「テストの花道」を皮切りに、2015年は「マッサン」と「花燃ゆ」で朝ドラ、大河ドラマに連続で出演。

 さらに、同年、NHK広島のスペシャルドラマ「戦後70年 一番電車が走った」でドラマ初主演を飾り、「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(19年)、「スカーレット」(20年)など、NHK制作番組に多数出演してきました。そんな黒島さんの朝ドラヒロイン抜てきは必然だったといえるでしょう。

 しかし、黒島さんがヒロインに選ばれたのは単にNHKの常連だからというわけではありません。今回、黒島さんはオーディションではなく、キャスティングでの起用となりました。

 制作統括の小林大児チーフプロデューサーはその理由について、「透明感に、りりしさ、たくましさを併せ持ち、シリアスもコミカルも表現できる素晴らしい俳優さんです。沖縄出身でもある黒島さんの他にヒロインは考えられませんでした」と語っています。

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