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間宮祥太朗、“当て馬”から“本命”役まで演じ切る表現力 「魔法のリノベ」波瑠との再タッグに期待

間宮祥太朗さんが、波瑠さんが主演を務める7月18日スタートの連続ドラマ「魔法のリノベ」(関西テレビ・フジテレビ系)に出演。間宮さんの多彩な表現力の魅力に迫ります。

間宮祥太朗さん(2019年10月、時事)
間宮祥太朗さん(2019年10月、時事)

 俳優の間宮祥太朗さんが、波瑠さんが主演を務める7月18日スタートの連続ドラマ「魔法のリノベ」(関西テレビ・フジテレビ系)に出演します。

 間宮さんといえば、2022年1月期の連続ドラマ「ファイトソング」(TBS系)、3月放送のスペシャルドラマ「奇跡のバックホーム」(ABCテレビ・テレビ朝日系)、4月期放送の「ナンバMG5」(フジテレビ系)に出演と、テレビドラマに引っ張りだこの俳優の一人です。そんな間宮さんの魅力に迫ります。

“当て馬”から“本命”まで、どんな役も愛おしく感じさせる力

 間宮さんは、「ファイトソング」に出演中の際、トーク番組「A-Studio+」(TBS系)で、「かっこつけるのから逃れてきた人生だった」と語りました。

 ファイトソングでは、清原果耶さん演じる主人公をめぐって、「SexyZone」の菊池風磨さんと恋の三角関係を繰り広げるミュージシャンを演じました。この時、SNSでささやかれていたのは「今度こそ、間宮祥太朗は“当て馬”を卒業できるのか」という疑問でした。

 というのも、間宮さんは2018年放送の連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合)、2020年10月期放送の「#リモラブ〜普通の恋は邪道〜」(日本テレビ系)、2021年1月期放送の「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS系)で、ヒロインと結ばれない役を演じてきたからです。

 元々、端正な顔立ちながら三枚目キャラを演じることが多かった間宮さん。ドラマ初主演となった2016年放送の「ニーチェ先生」(読売テレビ系)では、悟りを開いたかのような態度で客に接するコンビバイトの大学生をシュールに表現。2017年放送の「お前はまだグンマを知らない」(日本テレビ系)では、群馬県の特異さに翻弄(ほんろう)される男子高校生を全力でコミカルに演じました。惜しげもなく、かっこ悪い姿もさらけ出す体当たりな演技に驚かされた人も多いのではないでしょうか。

 そんな間宮さんが新境地を開いたのが、「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」で演じた“ドS先輩”こと、中沢役です。中沢は、上白石萌音さん演じるヒロイン・鈴木奈未が働くファッション編集部の先輩編集者。最初は生半可な気持ちで働く奈未に冷たく当たっていましたが、実は面倒見がよく、彼女の成長を見守るうちに思いを寄せるようになりました。

 奈未に相手がいることを分かっていながらも、彼女をそばで支え、一途に思い続ける中沢の姿が視聴者の心をがっちりとキャッチ。その人気ぶりは“当て馬といえば、間宮祥太朗”というイメージを植えつけました。

 その後の「ファイトソング」では、見事にヒロインの“本命役”を獲得。しかしながら、間宮さんが演じた芦田は、誰もが憧れるようなヒーローではなく、人間不信な一発屋ミュージシャンという癖のある役柄でした。

 コミュニケーションを取ることが苦手で、恋愛経験はおろか、本気で人を好きになったことがない芦屋。「人の心が分からないから良い曲が書けない」と経験のために自分のファンである主人公に交際を申し込むも断られてしまう、かっこ悪い一面も。だけど不器用ながら主人公に恋をしていく姿がほほ笑ましく、またもや彼にハマる人が続出。

 「かっこつけるのから逃れてきた人生だった」と言いながらも、三枚目から二枚目まで、どんな役も魅力的に演じてしまえるのが“俳優・間宮祥太朗”の真骨頂といえます。

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苫とり子(とま・とりこ)

エンタメ系ライター

1995年、岡山県生まれ。東京在住。学生時代に演劇や歌のレッスンを受け、小劇場の舞台に出演。IT企業でOLを務めた後、フリーライターに転身。現在は「Real Sound」「AM(アム)」「Recgame」「アーバンライフメトロ」などに、エンタメ系コラムやインタビュー記事、イベントレポートなどを寄稿している。

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