寒い季節の必需品「電気ケトル」、内側の汚れはどうする? ミネラル水は使用可?
「電気ケトル」に汚れが付着した場合、どのような方法で洗うべきなのでしょうか。メーカーに聞きました。

朝晩、冷え込む日が増え、温かいコーヒーや紅茶がうれしい時季となりました。そんなときに重宝するのが、スイッチを入れるだけで、短時間で安全にお湯を沸かせる「電気ケトル」です。ところで、電気ケトルを使い続けると、内側に汚れが付着することがあるようです。汚れが付着した場合、どのような方法で洗うとよいのでしょうか。また、お湯を沸かす際、水道水ではなく、ミネラルウオーターを使ってもよいのでしょうか。
小型家電と調理器具ブランド「ティファール」を国内で展開するグループセブ ジャパン(東京都港区)の広報担当者に聞きました。
汚れの原因はミネラル成分
Q.電気ケトルを使い続けていると、内側に白い斑点状の汚れや茶褐色の汚れが付着することがあるようです。なぜなのでしょうか。
担当者「内側の汚れは水に含まれるミネラル成分が原因です。ミネラル成分により、白色や青色、茶色の斑点が付いたり、全体的に虹色に見えたりすることがあります」
Q.もし、電気ケトル内の汚れを放置したまま使い続けた場合、製品や人の健康にどのような影響があるのでしょうか。また、汚れを落とすのに適切な方法は。
担当者「ミネラル成分はもともと、水に含まれているものなので、人体に害はありません。ただし、内側の汚れを放置すると、電気ケトルの熱効率や電源の自動オフ機能の動作に影響を与える可能性があるため、定期的にクエン酸を使って洗ってください。洗うタイミングは『汚れてきた』と感じたときで構いません。クエン酸による洗浄方法は次の通りです。
(1)目盛りいっぱい(ティファール製品の場合、MAXライン)まで水を入れた後、約15グラムのクエン酸を投入し、かきまぜる。
(2)ふたを閉めて沸騰させ、その後、約1時間放置。
(3)お湯を捨てた後、水で十分にすすぐ。
クエン酸のにおいが気になる人はクエン酸は使わず、目盛りいっぱいまで水を入れて沸騰させた後、お湯を捨て、水ですすいでください。あるいは、使用するたびに水ですすぐと、汚れが付きにくくなります」
Q.スポンジと食器用洗剤を使って、ケトルの外側と内側を洗ってもよいのでしょうか。
担当者「電気ケトルは家電製品なので、外側は通電するパーツが露出しています。そのため、外側は基本的に水洗いできません。また、内側のステンレスの部分を洗うときは柔らかいスポンジを使ってください。その際、強くこすると表面に傷が付く恐れがあります。当社では、電気ケトルの内側を洗う際は先述のように、水を沸騰させてからすすぐか、クエン酸による洗浄をおすすめしています。
なお、当社が販売している『ウォッシャブル0.8L(リットル)』は名前の通り、内側も外側も洗える仕様になっており、食器用洗剤とスポンジで内側も外側も洗うことができます(水に浸すのは不可)」
Q.電気ケトルでミネラルウオーターを沸かす人もいるようです。問題はないのでしょうか。
担当者「ミネラルウオーターやアルカリイオン水を沸かしても問題ありませんが、水道水に比べて、ミネラル成分が電気ケトルの内部に付着しやすくなります」
Q.このほか、目盛り以上の水を入れてお湯を沸かしたり、使い切れなかったお湯を捨てずに一定時間放置したりする人もいるようです。こうした使い方は問題ないのでしょうか。
担当者「水を目盛り以上入れないでください。熱湯が吹きこぼれる恐れがあります。また、お湯を残したまま放置すると、水あかが付着しやすくなるほか、ケトルを倒してしまった際、お湯がこぼれて、やけどをする恐れがあります。電気ケトルの使用後はお湯を捨てて、中を空にすることをおすすめします」
Q.電気ケトルを買い替える際の目安について、教えてください。
担当者「次のような症状が出たら、メーカーに点検を依頼するか、買い替えを検討してください。
(1)コードや電源プラグ、電源プレートに損傷が見られる。
(2)使用中にコードや電源プラグが異常に熱くなる。
(3)コードを動かすと通電したり、しなかったりする。
(4)いつもより、本体が異常に熱くなったり、焦げ臭くなったりする。
(5)本体から水が漏れる。
(6)その他の異常・故障がある。
(オトナンサー編集部)
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