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雨の日のバスで私を襲った悲劇 窓から暴風雨…もコロナ対策で閉められず 「優しい性格ですね」

ある日のバス内の出来事を描いた漫画が話題に。雨が降り始めた頃にバスに乗車した女性。窓の隙間から強い雨風が入ってきたため、窓を閉めようとしますが…。

漫画「雨の日のバス内」のカット=ちょこぴ(chokopi2020)さん提供
漫画「雨の日のバス内」のカット=ちょこぴ(chokopi2020)さん提供

 ある日のバス内の出来事を描いた漫画「雨の日のバス内」がSNS上で話題となっています。ある日、雨が降り始めた頃にバスに乗車した女性。窓側の席に座ると、窓の隙間から強い雨風が入ってきたため、窓を閉めようとしますが、コロナ対策で窓を開けていることがアナウンスされ、閉めることもできず…という内容で「優しい性格ですね」「かわいそうだあ」「声出して笑いました」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

右半分が見事にぬれて…

 この漫画を描いたのは、ちょこぴ(ペンネーム)さん(42)です。イラストレーターとして活動しながら、日常で起こった家族の出来事などを漫画にし、インスタグラムに投稿しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

ちょこぴさん「2020年6月ごろです。コロナ禍で世間がとても騒々しく、自分自身もその不穏な空気にのまれそうになる中、いろいろ自分の在り方について考えることがありました。どんな厳しい状況下でも、何気ない日常の中には小さな幸せや笑いがどこにでもあるし、悲観的になることばかりじゃない。そんな気付きや、日常のちょっとした、癒やしになるような何かを漫画という形で発信できたらという思いから描き始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

ちょこぴさん「雨の日は気持ちが沈みがちで、少しでもうまくいかないことがあると、ついてないなーという気持ちがさらにネガティブな感情を助長させやすい気がしませんか。でも、それを面白楽しく漫画にして、誰かを笑顔にできるなら、むしろ私、ついてる! 悪循環を反転させられるんじゃないかと思ったからです」

Q.大変な目に遭われましたね。バスを降りるまでずっとこの状況だったのですか。

ちょこぴさん「途中、病院経由のバスだったので、この後、バス内はかなり密になり、さらに窓を閉めづらい雰囲気になりました。何なら、終点までこの状態でしたね!」

Q.窓からは雨も入ってきていたのでしょうか。

ちょこぴさん「もちろんです。小雨だったのですが風が強かったので、信号待ちで止まるたびに、ものすごい勢いで隙間から降り注ぎ、見事に私の右半分だけぬらしてくれました(笑)」

Q.その後、バスに乗られる際は窓側席を避けていますか。

ちょこぴさん「喉元過ぎると暑さを忘れるタイプで…相変わらず、何も考えず、空いてたら座ってしまいます(笑)」

Q.他に何か、バス内で起こったハプニングがあれば教えてください。

ちょこぴさん「数日前、バス内でワイヤレスイヤホンを使って動画を見ていました。しばらくして、急に音が小さくなってきたのでボリュームをどんどん上げました。すると、前の座席の女の子がこちらをチラチラ見てくるんです。それで気付きました…。イヤホンがオフになっていて、全開で周囲に音声をまき散らしていたんです。しかも、進撃の巨人を爆音で。ものすごく迷惑をかけてしまいました(汗)」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

ちょこぴさん「読んでくださった人たちはみんな優しくて、ぬれた体を心配してくださったり、共感してくださったり、とても癒やされました。いつも思いますが、誰かのこと『分かる!』という言葉だけで、無条件に、もやもやした気持ちが軽くなります。コロナ禍で戸惑うことはたくさんありますが、そんな思いを吐き出し合って、1人じゃないな、みんな同じだななんて思える場所があることがありがたいと思いました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

ちょこぴさん「面白おかしい日常ネタを漫画にするのも楽しいのですが、本当は、自分の内側にある思いや言葉にできない心の風景を絵として描きたいなあと思っています。型にはまらず、あらゆる手段で表現の力を広げていきたいです」

(オトナンサー編集部)

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