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習い事を絶対にやめさせてくれなかった母 習字を30年続けた今思うことは…「継続は力なり」

幼い頃から続けてきた習い事について描いた漫画が話題に。約30年間にわたって、書道教室に通っている女性は、母親に何度も「やめたい」と言ってきましたが…。

漫画「あなた、凡人だから」のカット=まい(m_a_i_a_i)さん提供
漫画「あなた、凡人だから」のカット=まい(m_a_i_a_i)さん提供

 幼い頃から続けてきた習い事について描いた漫画「あなた、凡人だから」がSNS上で話題となっています。幼稚園の頃から約30年間にわたって、書道教室に通っている女性。この間、母親に何度も「やめたい」と言ってきましたが受け入れられず、サボってしまったこともありましたが…という内容で「お母さま、一本筋が通っていてすてき」「継続は力なりですね」「奥が深いですよね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

何かを積み重ねれば武器になる

 この漫画を描いたのは、まい(ペンネーム)さん(43)です。書道教室を運営しながら、漫画を描いています。インスタグラムでは、漫画以外にも、書道とイラストも発表しています。他に書道教室のブログなども配信しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

まいさん「漫画と呼べるようなものではありませんでしたが、小学4年生のとき、よく読んでいた少女漫画のまねをして絵を描いていました。幼い頃から絵を描くことが好きで、その延長線上にあったのが漫画でした」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

まいさん「時代の変化が激しい現在、その波に乗ることも大切ですが、継続することで見えてくるものもあり、その大切さを知ってほしくて描きました。『自分には何もない』と感じている人でも、何か積み重ねることができればそれが武器になります」

Q.書道をやめさせてもらえなかったときの心境を教えてください。

まいさん「幼心に『一生続けるんだ…』と諦めの気持ちでした。とはいえ、書道に週4で通っていた時期もあり習慣化していたこと、教室に行ってしまえば楽しく書いていたこと、先生が優しかったことなどもあり、嫌いではなかったので続けられました」

Q.書道以外の習い事もやめられなかったのですか。

まいさん「書道以外、特に継続のルールはありませんでしたが、華道やスイミングは自分からやりたいと志願したので、目標を達成してから辞めました。逆に、集団があまり好きではなかったので、興味本位で始めたガールスカウトやバスケットのクラブチームは早くにやめました」

Q.いつごろから、書道が核となったのでしょうか。

まいさん「大人になり、お友達の赤ちゃんの命名を書いたり、年賀状の宛名書きなどをさせていただいたりするうちに、人から求められていることを感じました。ただ、まだそのときは会社に勤めていたので、『特技』としか思っていませんでしたが、退職し、全てを失ったときに改めて、私には書道しかないと思いました」

Q.書道以外で、続けていてよかったと思うことは。

まいさん「私は自分でもあきれるくらい継続力がないので、書道以外にここまで続いたものはありません。ですが、華道を6年ほど続けていたことが書道にも役立っていて、空間や余白の大切さ、日本的な感覚が養われたと思います」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

まいさん「母がかっこいいと絶賛の嵐でした(笑)子どもに対して、一本筋が通っていることが現代では貴重なのかもしれません。親が一貫してブレないこと、継続する大切さなどに共感してもらえました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

まいさん「筆ペンを使って、シンプルなイラストを描いていきたいです。デジタルの世の中で、あえて温かみのある質感も楽しいのではないかと思います。創作ではありませんが、運営している教室を盛り上げるべく、生徒さん同士、ママさん同士の横のつながりを広げていく予定です」

(オトナンサー編集部)

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まい

書道教室を運営。インスタグラムでは漫画(https://www.instagram.com/m_a_i_a_i/)、書道とイラスト(https://www.instagram.com/aikawa.mai/)を発表。また、美文字のコツなどの動画をインスタグラム(https://www.instagram.com/taketoyo_shodo/)で配信している。書道教室のブログ「さつき書道会たけとよ書道教室」(https://ameblo.jp/kakuhitobito/)。

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