わが子と思えず、子育てが不安になった出産直後…愛に目覚めるまでの漫画に共感続々!
生まれたばかりの、わが子への思いを描いた漫画が話題に。出産直後は、自分の子どもをわが子だと思えなかった女性でしたが…。
生まれたばかりの、わが子への思いを描いた漫画がSNS上で話題となっています。出産直後は、自分の子どもをわが子だと思えなかった女性。出産した事実がなじまず、母親としてやっていけるのかと不安になりましたが、生後2週間健診で…という内容で、「私も同じことを感じました」「愛ってすごい」「これからが楽しみですね」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
「わが子がとてもかわいい」が不思議
この漫画を描いたのは、育児休業中の会社員ハレ(ペンネーム)さん(28)です。インスタグラムでエッセー漫画を発表しています。
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
ハレさん「出産前に想像していた感情と、出産後の感情に大きなギャップがあり、その気持ちを描きとめておきたかったからです」
Q.子どもをかわいいと思えない自分に、焦りや不安はありましたか。
ハレさん「他の人が『わが子がとってもかわいい』『生まれた瞬間、すべての痛みが吹っ飛んだ』と話しているのを聞くたびに、『本気で言ってるの?』と不思議でした。小さなわが子を『かわいい』とはもちろん思いましたが、『わが子』として受け入れる体力的、精神的な余裕が当時の私にはなかったです。このまま子育てしていっていいのかなという不安がありました」
Q.この気持ちを、誰かに相談されましたか。
ハレさん「母親には、雑談程度に話しました。ただ、私の中で日々、息子の存在が大きくなっていく実感があったので、時間とともにこの不安は解消されるような予感もありました」
Q.「母性」や「愛情」を育む上で、何が必要なのだと思いますか。
ハレさん「肌を触れ合わせて過ごす時間や自分自身が健康であることが必要だと感じます。いくら子どもがかわいくても、自分の体調が悪かったら、やはりつらいです。子どもも大事ですが、母親としてやっていくためには、自分も健康でないといけないと強く感じました。あと、よそのお子さんを見ると、わが子のかわいさを再認識できました(笑)」
Q.愛情を確認してからは「親バカ」になりつつありますか。
ハレさん「すっかり親バカです。何気ない表情を見て、『イケメン俳優の○○に似てるような…!?』と思ったり、笑っても泣いても何をしていてもかわいいです。いつか反抗期が来てしまうだろうから、今のうちにいっぱい甘えてもらおうと思います」
Q.同じような思いを感じている方に、かけたい言葉はありますか。
ハレさん「焦らなくていいよと伝えたいです。愛情なんて、突然湧いて出てくるものではなく、日々の生活の中で育まれ、時間とともに変化していくものだと思います。まずは、目の前のことを一つずつこなしていきましょう!」
Q.男性は出産しない分、父性の目覚めが遅いこともあるといいます。旦那様が「父親」としての愛情に目覚めるように、していきたいこと、してほしいことはありますか。
ハレさん「子どもと触れ合う時間をしっかり持ってもらいたいです。10カ月妊娠し、ものすごい痛みとともに出産した私ですら、自覚を持つのに時間を要したのに、男性が突然、『父性100%!』になるのは難しいと思います。まずは、おむつを替えて、泣くわが子をあやし、共に生活する中で立派な父親になってほしいです」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
ハレさん「『同じように思っていた』『愛の意味について考えさせられた』などのコメントを頂きました。みんな、言葉にしないだけで少しずつ悩みながら子育てをしたり、日々生きているのだと思います。これからも、日々の何気ない思いを漫画で描いていければと思います」
(オトナンサー編集部)
民俗学の見地では母性とは本能ではなく育っていくものと考えられています。
あらかじめ備わっているものではないのです。