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愛犬2匹との日常描くエッセー漫画出版 おおがきなこさん、オカメの“死”発表に葛藤も…

SNS中心に漫画を発表している、おおがきなこさんが「いとしのオカメ」「いとしのギー」を出版。作品に込めた思いを聞きました。

「いとしのオカメ」「いとしのギー」(サンマーク出版提供)
「いとしのオカメ」「いとしのギー」(サンマーク出版提供)

 SNSを中心にさまざまな漫画を発表している、漫画家でイラストレータ―のおおがきなこさん。保護犬たちの日々を描いたエッセー漫画「イヌ日記」が多くの反響を呼び、今年10月、「いとしのオカメ」「いとしのギー」として書籍化されました。

「いとしのオカメ」は、元繁殖犬のオカメとの出会いから何気ない日々、そして別れを、「いとしのギー」は、2匹目の愛犬で元野良犬のギーが次第に心を開き、家族になる様子を描いています。

 おおがさんに、同作品に込めた思いなどを聞きました。

写真では味気ないと、漫画を保護主へ

Q.愛犬たちとの生活を描き始めたきっかけを教えてください。

おおがさん「今から1年半前、2匹目のギーを迎え入れたタイミングで漫画を描き始めました。オカメもギーも保護犬で、ギーの保護主さんに近況報告のメールを写真付きで送っていたのですが、『味気ないなあ』と遊び心が出て、漫画を送ることにしました。

犬を送り出した保護主さんって、犬のことを絶対に心配していると思うので、安心させたかった気持ちもあります。漫画だったら『今日はトイレ、失敗しました』などの報告も、楽しく伝わるでしょうし、苦労を楽しんでいる自分をお見せしたかったんだと思います。ホッとしてもらえると」

Q.ほのぼのとした絵柄が特徴的です。イラストへのこだわりは。

おおがさん「犬を描くことに関しては、キラキラとかわいく描かないようにしています。動物は本来、素っ気ないものだと思いますし、私はそういうところが好きです」

Q.おおがさんがご主人と営まれている眼鏡店には、オカメがよく来ていたそうですね。当時、お客さんからの反響は。

おおがさん「オカメは看板犬として、とてもかわいがっていただきました。抱きながら接客もしていましたし、膝にのせてレジも打っていました。幸せな時間でしたね」

Q.オカメの死を描いて発表することについて、作中では「卑しい」としつつも「大勢に見せたかった」とつづっています。心境を詳しく教えてください。

おおがさん「卑しいと思ったのは、大勢の方に『オカメが死んだときの私の感想』を聞かせたいと思ったからです。本来、する必要のないことで、心に置いておけばいいだけですから。なぜ描いてしまうのか、自分でも分かりません。

エッセー漫画を描き続ける理由は、オカメだけでなくギーの最期までを描きたいからです。大勢の方にギーと私の記録を読み切ってもらいたいですね。そして、ギーのような犬を飼ってほしい。自分の人生を懸けたこの漫画が、そういう気持ちにつながればいいなと思っています」

Q.オカメもギーも、ペットショップではなく、里親募集で出会っていますね。

おおがさん「子犬を買ってくると、『わが子』という感覚になるんじゃないかなと思うんですが、保護犬は成犬も多いですから、『友達になろうぜ』という気持ちになるんです。その魅力を知ってしまったら、なかなか抜け出せません。

成犬はもう性格がハッキリしていますからね。無理に性格を変えようと思いません。『君は君のままでいいのだ。さあ、まずは友達になろう』って。私はそういう始まり方が好きです。友達から始める家族です」

Q.愛犬たちと暮らすことの喜びや、それによって得られた感情があると思います。ご夫婦の暮らしに変化はありましたか。

おおがさん「思い出は自分たちが死ぬ間際の宝だと思うのですが、それをいっぱいもらえます。子どものいない私たちが、自分より大切かもしれないものを見つけるのはとても難しい。そして、何があっても自分を好きでいてくれる存在を得ることも…。

オカメはたった6年で、それら全部を私たちにくれました。私は、いつか年老いて死ぬことが、以前よりちょっとだけ怖くないです」

Q.現在はギーのほか、シーズーのマルとも暮らしているそうですが、続編を期待していいでしょうか。

おおがさん「描き続けます。期待してください」

「いとしのオカメ」「いとしのギー」は、A5変型版、本文223ページ、1200円(税別)。サンマーク出版から発売中。

(オトナンサー編集部)

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