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「アイアン・スカイ」監督に聞く、“地球深部”や“30年後”を舞台にした理由

クラウドファンディングで製作費を集めた映画「アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲」のティモ・ヴオレンソラ監督に単独インタビュー。前作後、製作に7年かかった理由などを聞きました。

ティモ・ヴオレンソラ監督
ティモ・ヴオレンソラ監督

 クラウドファンディングで製作費を集めたことが話題となった映画「アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲」のティモ・ヴオレンソラ監督。同作は、月面ナチスとの戦いから30年後、戦争で地球は荒廃し、生き延びた人類は月基地を生活の拠点にしています。月面のエネルギーも枯渇しようとしている中、地球の深部に新たなエネルギー源があると知った月面機関士のオビ(ララ・ロッシさん)は、仲間とともに地球へ向かい…映画「アイアン・スカイ」の続編です。

 オトナンサー編集部では、ヴオレンソラ監督に単独インタビューを実施。前作後、製作に7年かかった理由や、地球深部や前作の30年後を舞台とした理由などを聞きました。

裏で核戦争や資源問題がテーマに

Q.前作の後、地球が住めなくなっているという設定に驚きました。

ヴオレンソラ監督(以下敬称略)「自滅したんです。それが核兵器の問題で一度ボタンを押してしまうと時間がありません」

Q.表層的にはSF映画ですが、裏テーマで核戦争や資源問題など深い問題に触れているのが特徴ですね。

ヴオレンソラ「アドベンチャーやSFで表面的に楽しんでもらえますが、話を掘り下げれば、われわれを取り巻く世界についての問題を描いていたり、世界の方向性は今のままでいいのかという警鐘を鳴らしたりしています」

Q.前作の公開から7年たちましたが、時間がかかったのはクラウドファンディングの影響でしょうか。

ヴオレンソラ「そうです。7年間、この作品を作り続けていました。途中で製作費が尽きたりしたので、撮影が止まり、また資金集めをし、再び撮影するということを繰り返していました。僕らの作業に時間がかかってしまったのと、資金もいろいろなところから集めたので時間がかかりました」

Q.今作は地球の深部「ロストワールド」が舞台ですが、アイデアはいつごろからあったのでしょうか。

ヴオレンソラ「最初の作品を出した時、アイデア自体はありました。月面に逃げたナチスの説を調べていた時に、ナチスが地球空洞説を信じていて、地下に調査隊を派遣しているという話も知りました。他に宇宙人が作ったクリーチャーたちが地球の空洞に住んでいるという説もありました。1作目が成功し、次回作をどうすると聞かれた時に地球の空洞を舞台にするアイデアを話しました」

Q.前作はSF映画でしたが、今回アドベンチャー映画にした理由は。

ヴオレンソラ「前作と違ったアプローチで作りたいと思っていました。また、僕が映画を好きになったきっかけは1980年代の映画です。その中に、『インディ・ジョーンズ』『ロマンシングストーン秘宝の谷』があり、そういう作品を撮りたいという思いもあります。最近はあまりアドベンチャーものが作られていないので、いい機会でした」

Q.劇中30年経過していますが、今作を30年後に設定した理由を教えてください。

ヴオレンソラ「新しい世代のキャラクターを登場させたいと思いました。単独作品ではないけど、前作を見ていない人でも見られるようにしたかったんです。もちろん、前作から継続して出ているキャラクターもいます。新しい世代が前の世代から何を受け継いでいくかを描きたかったのです。前作から出ているレナーテは今作では少し疲れていて、強さやイデオロギーが保守的になっています。彼女の娘が、次世代の担い手として頑張って戦う話にしたかったんです」

Q.お気に入りのシーンは。

ヴオレンソラ「恐竜から逃げるシーンです。準備を含めて編集もVFXも大変だったし、時間をかけたし、綿密に作ったのでいいシーンになりました」

 映画「アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲」は7月12日から全国公開。

(オトナンサー編集部)

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