「精いっぱい、今できることを」 目がよく見えない認知症の15歳愛犬… よろけながらも庭を歩く健気な姿に「頑張れー!」「涙が出た」
インスタグラムで公開されている「月花の庭と台所」さんの愛犬の動画が「後悔のないよう、精いっぱいお世話してあげてほしい」と話題に。「月花の庭と台所」さんに、お話を聞きました。

高齢の愛犬との生活を発信している動画に、インスタグラムで2400以上の「いいね」が集まり話題になっています。
15歳を超えた認知症の愛犬は、目がよく見えず、足取りもおぼつきません。それでも庭を散策する姿は、とても穏やかで幸せそうです。
投稿には、「精いっぱい、できることをしてあげたいですよね」「すてきな寄り添い方」「私も老犬のお世話は大変だったけど幸せでした」などの声が上がっています。
動画を投稿したのは、「月花の庭と台所」(tukihana_life)さんです。インスタグラムで日々の暮らしや愛犬との生活を投稿しています。
「月花の庭と台所」さんに動画についてお話を聞きました。
一日一日の思い出を残していきたい
Q.インスタグラムを開設した理由を教えてください。
今の暮らしを「記録として残しておきたい」と思ったことです。実は、私は若い頃から何度も日記に挑戦してきました。すてきなノートを買ったり、気に入ったペンを用意したりして、「今度こそ続けよう」と始めるのですが、いつも三日坊主(笑)。何度も繰り返すうちに、「私には日記は続けられないんだ」と思うようになって、少し自己肯定感が下がっていた時期もありました。でも、あるときふと、「もしかしたら、スマホで写真を一枚撮って、その日のことを一言添えるだけなら、私にも続けられるんじゃないかな」と思ったんです。
特別な出来事だけではなく、何気ない一日も写真や動画に残しておけば、何年か先に振り返ったときに、「あの頃はこんな毎日を過ごしていたんだな」と思い出せる。そして何より、「続けられなかった私」から、「今日も続けられた私」へ少しずつ変わっていけたらいいな、と思っています。
Q.愛犬の動画を発信するようになったきっかけはなんですか。
愛犬はもう15歳を超えていて、今は認知症も進み、若い頃のように一緒に海辺を歩いたり、遠くへ出かけたりすることはできなくなりました。以前は元気いっぱいだった愛犬が、少しずつ年を重ねていく姿を見ながら、「この時間もいつか思い出になるんだな」と強く感じるようになりました。「今、一緒に過ごしている時間を残しておきたい」と思ったのが、愛犬のことを投稿するようになった大きなきっかけです。
Q.認知症ということですが、犬の介護は大変ですか。
もちろん、介護の大変さもあります。夜に鳴いたり、家の中を歩き続けたり、転んでしまったり…。それでも、ご飯を食べてくれたり、気持ちよさそうに眠ってくれたりすると、それだけでうれしくて。そんな何気ない一日も含めて、ありのまま残しておきたいと思っています。
私の投稿を見てくださる方の中には、同じようにシニア犬と暮らしている方もいます。「うちも同じです」「今日も元気でいてくれてありがとうと思えました」そんな言葉をいただくことがあります。最初は、私が自分の愛犬との日々を記録しているだけだと思っていたのですが、コメントをいただくことで、私自身も「私だけじゃないんだ」と感じるようになりました。私もコメントに励まされ、見てくださる方も、私の投稿やそこに寄せられたコメントに励まされる。そんなふうに、お互いに「ひとりじゃない」と思えることが、私にとっても大きな支えになっています。
愛犬との毎日を記録しているつもりが、いつの間にか、同じようにシニア犬との時間を過ごしている方たちと励まし合える場所になっていたんです。それも、私が投稿を続けていける理由のひとつなのだと思います。
Q.動画を制作するときに意識していることを教えてください。
大切にしているのは、作り込みすぎず、普段の暮らしが伝わることです。きれいな景色や特別な出来事だけではなく、犬が歩いている姿だったり、庭の花だったり、料理をしているところだったり。「今日もこんな一日だったな」という、何気ない瞬間を切り取るようにしています。また、最初の数秒で「ちょっと見てみようかな」と思ってもらえるように、最初の映像やテロップも意識しています。
動画の最後には、いつも「また明日」と締めることが多いです。毎日投稿しているので、見てくださる方にも「また明日、この人の暮らしを覗いてみよう」と思ってもらえたらうれしいな、と思っています。
Q.寄せられたコメントで、印象的なものがあれば教えてください。
同じようにシニア犬と暮らしている方や、以前愛犬の介護を経験された方から、たくさんのコメントをいただきます。その中でも特に心に残っているのが、すでに愛犬を見送った方からいただく、「あのとき、もっとこうしてあげればよかった」という言葉です。そのたびに、私は今、まだ認知症を抱えながらも頑張って生きているお犬ちゃんに、できることをしてあげたいと思います。そして、「今日はこんなことをしてあげました」「今日は一緒にこんな時間を過ごしました」と日々を記録することが、私自身にとっても、後悔しないための介護につながっているように感じます。
同時に、私がお犬ちゃんとの毎日を投稿することで、画面の向こうにいる方たちが、「自分の愛犬にも、もう少しこうしてあげたかった」という思いを少しだけ癒やしたり、何かの手助けになったりすることがあるのなら、それもうれしいなと思っています。
もちろん、私のやり方が正解ということではありません。ただ、今まさにシニア犬と暮らしている私の何気ない一日を見て、「自分だけじゃないんだ」と感じてもらえたり、「今日、うちの子にも何かしてあげよう」と思ってもらえたりするなら、それはとても意味のあることだと思っています。
私自身も、コメントをくださる方たちの言葉からたくさんのことを教えてもらい、励ましてもらっています。
だから今は、お犬ちゃんとの時間を大切にしながら、その一日一日を記録していくことが、私にとっても、見てくださる方にとっても、何か温かいものとして残っていけばいいなと思っています。
(オトナンサー編集部)























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