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漫画を描くのは“いま”を残すため…ママと娘のやり取り描く漫画反響「涙が出ました」

漫画を描く理由を子どもたちと話す様子を描いた漫画が話題に。子どもたちが小さな頃のことを忘れないようにと、漫画を描いている母親に感謝する娘。「描く時間がなくて…」と母親がこぼすと…。

漫画を描く理由を子どもたちと話す様子を描いた漫画のカット=スミレ日和(sumirebiyori)さん提供
漫画を描く理由を子どもたちと話す様子を描いた漫画のカット=スミレ日和(sumirebiyori)さん提供

 漫画を描く理由を子どもたちと話す様子を描いた漫画がSNS上で話題となっています。子どもたちが小さな頃のことを忘れないようにと、漫画を描いている母親に感謝する娘。「描く時間がなくて…」と母親がこぼすと…という内容で「涙が出ました」「勇気づけられた」「無理せず続けて」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

いつか忘れてしまう日のために…

 この漫画を描いたのは、会社員のスミレ日和さん(ペンネーム)さん(36)です。2歳と4歳の娘を育てながら、インスタグラムで育児漫画を発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

スミレ日和さん「約3年前、私が仕事を始め、長女が保育園に通うタイミングで描き始めました。離れる時間ができたことで、子どものことをより思うようになり、また、自身の子育てを振り返るきっかけにもなりました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

スミレ日和さん「仕事をしながら育児をしていると、日常の細かなことを描きとめる時間がなく、子どもたちの邪魔が入りがちです。そんなもどかしさを感じながらも絵日記を描くのは、子どもたちとの暮らしを忘れたくない、いつか忘れてしまう日が来ても思い出したい、大きくなったら伝えてあげたい、という思いがあるからこそです。

あるとき、スミレにそのことを簡単に説明したのですが、それをちゃんと覚えていて、絵日記を描く時間は邪魔をしないように気遣ってくれるようになりました。その後、今回の投稿のような発言があり、印象的だったので描き残しました」

Q.娘さんは、ママが漫画を描いていることをいつごろから知っているのでしょうか。

スミレ日和さん「どうでしょう(笑)長女が、自分のことを描いていると自覚したのは、おそらく3歳ごろかと思います」

Q.自分たちのことを描くことに、意見や注文をされることは。

スミレ日和さん「注文はありませんが、服の模様を見て、『こんなお洋服持ってないよ』とか。どんなことを描いたのか気になるようで何度も、『読んで! 読んで!』とせがまれます。次女は自分が描かれているのに『赤ちゃん』と指さしていて、自覚がないようです(笑)」

Q.子どもたちを描いてよかったと思うのはどんなときですか。

スミレ日和さん「振り返って読むとそのときの気持ちがよみがえり、優しい気持ちになれます。また、今の姿も期間限定なのだと自覚できるので、一層味わって暮らしたいと思うようになります。夫や実家の両親、きょうだいも絵日記を楽しみに読んでくれているので、描いてよかったなと思います」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

スミレ日和さん「普段から共感してくださるコメントが多いです。特に乳児~未就学児のお子さんを持つ親御さんからの共感の声や、『励みになります』『子どもに大好きと伝えようと思います』というコメントを頂きました。こちらがとても励みになっています。

今回は3年目に突入したタイミングだったので、『今後もマイペースで続けてください』というコメントを頂けてとてもうれしかったです。本当にマイペース更新なので、お付き合いくださること自体がありがたいです」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

スミレ日和さん「これまで、子どもの様子や子育ての楽しさ、葛藤などをメインに描いてきましたが、家族のあり方や社会的背景など少しフィールドを広げて『みんなで考える』場を提案したいです。『育児は大変だ!』とお母さんたちで共感し合うのも尊いコミュニティーですが、『では、どうしたらもっと人生楽しくなる?』と目線を上げて、発展させてみたいです。あくまで私も当事者として。

また、おばあちゃんになっても続けたい趣味として『絵本作り』があります。ノウハウはまだありませんが、幼児向けに限定せず、親御さんなど大人の方が読んでホッとしたり、優しい気持ちになれたりする絵本を作りたいです。隙間時間を見つけてアイデアを描きためたいです」

(オトナンサー編集部)

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