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トランプ政権誕生でどうなる「日本の空」 生産移転なら中部経済に大打撃も!?

在日米軍撤退なら横田基地「軍民共用化」話題にも

 一方でトランプ氏は、在日米軍経費の負担増に日本が応じない場合、米軍の撤退も示唆しています。撤退が現実になれば、日本で議題になるのが、横田基地の「軍民共用化」。2003年の日米首脳会談以来、東京都と政府が実現に取り組んできた経緯があります。

「すでに手いっぱい」(塩谷さん)である首都圏空港のアクセス改善や容量拡大のため、空港の拡張や連携が急がれている現在、横田基地に「中小規模のLCCが参入する」という予測もなされています。

 塩谷さんはその可能性について、「ないとは言えませんが、国交省は日本航空や全日空などの大手に、横田の発着枠を優先して与える可能性があります」と話します。ただし、「横田基地の滑走路は短く、国際線発着空港として利用されるとは考えにくく、大手が横田を有効に使えるかどうかは未知数です」。

入間基地の軍民共用化などの話題も

 軍民共用化で新規利用が想定されるのは、LCCだけではありません。企業や個人の所有するビジネスジェットの就航増も期待されています。しかし成田空港に2012年、首都圏初のビジネスジェット専用ターミナルが造られていることから、塩谷さんは「日本政府としては、せっかく造った成田のターミナルを利用してもらいたいのでは」と指摘します。

 ほかにも、入間基地の軍民共用化や埼玉県桶川市の訓練専用空港「ホンダエアポート」の荒川河川敷への拡張・空港化も話題になっています。さらに、米軍撤退は在日米軍基地の75%が集中し、国際貨物ハブ空港の那覇空港を抱える沖縄県の今後も大きく左右するでしょう。

 引き続き、トランプ氏の対日政策から目が離せません。

(オトナンサー編集部)

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塩谷さやか(しおたに・さやか)

関東学院大学経済学部経営学科准教授

博士(国際経営学)、元ハーバード大学客員研究員、元日本航空国際線客室乗務員。初等科から聖心女子学院で過ごす。卒業後、日本航空に国際客室乗務員として入社。1999年フォーダム大学留学、2000年同大首席卒業、早稲田大学アジア太平洋研究科修士課程入学。02年同大MBA取得、07年同大博士号取得。近年、マサチューセッツ工科大学経営学大学院(スローンスクール)にて技術経営学修士(MOT)も取得。桜美林大学経営政策学部専任講師、同大ビジネスマネジメント学群准教授、ハーバード大学アジアセンター客員研究員などを経て、16年から関東学院大学経済学部経営学科准教授、現在に至る。日本の航空業界へ「空の活性化」を目指した政策提言を行い、民間・行政機関問わず多くの顧問や研究員、助言者として活躍する。

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