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「成型」「直送便」…ポテチショックから2年、スナック各社が採用するポテチ新戦略

「ポテチショック」といわれた、2017年のポテトチップスの品薄状態から約2年。復調したスナックメーカー各社は、それぞれの戦略で2019年に臨みます。

1月14日発売の「ひとくちあみじゃが・うましお味」(東ハト提供)
1月14日発売の「ひとくちあみじゃが・うましお味」(東ハト提供)

「ポテチショック」といわれた、2017年のポテトチップスの品薄状態から約2年。2016年の台風の影響によるジャガイモの供給不足から復調したスナックメーカー各社は、新製品の投入や高級路線の充実など、それぞれの戦略で2019年に臨みます。各社の担当者に聞きました。

市場拡大の「成型ポテトチップス」で新商品

 東ハト(東京都豊島区)は1月14日、一口サイズの成型ポテトチップス「ひとくちあみじゃが・うましお味」を発売しました。表面を網状に加工した厚切りタイプの成型ポテトチップス「あみじゃが」の姉妹商品で、希望小売価格は132円(税別)です。

「成型ポテトチップス」とは、フレーク状にしたジャガイモに調味料などを混ぜて形を整えた商品。ジャガイモをそのまま薄切りにして作る通常のポテトチップスと違い、原料のジャガイモの大きさや状態に左右されずに、安定して製造できるのが特徴です。

 日本スナック・シリアルフーズ協会(東京都中央区)の調査では、2017年の通常のポテトチップスの出荷数が前年比2.1%減の12万9395トンだったのに対し、成型ポテトチップスは同21.0%増の2万6579トンと、市場が拡大しました。

 東ハト商品開発部商品開発第1課の北村遼さんに話を聞きました。

Q.なぜ「ひとくちあみじゃが」を開発したのでしょうか。

北村さん「20~30代の若年層向けに、おやつだけでなく、おつまみとしてもお楽しみいただける商品を目指し、開発しました。カップタイプの容器を採用し、手軽につまみやすくしました。ポテトの風味を引き立てるモンゴル産岩塩を使用し、カツオや昆布などの旨味を効かせることで、通常商品よりも濃厚な味わいに仕立てました」

Q.通常サイズの「あみじゃが」と比べ、どの程度小さいのでしょうか。

北村さん「詳細は公表できませんが、ポテトチップスの表面にある格子の数で表現すると、通常の『あみじゃが』は6つありますが、『ひとくちあみじゃが』は4つです」

Q.2016~2017年のジャガイモ不足は商品開発などに影響していますか。

北村さん「ポテトチップス市場は横ばいが続くと予測されていますが、ジャガイモ不足で市場規模が拡大した成型ポテト市場は、引き続き成長が見込まれています。『ひとくちあみじゃが』のような成型ポテトの商品には、今後も力を入れていきます」

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