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「下町ロケット」は熱血ドラマなのに、なぜ“芸人”にこだわるのか?

3話が視聴率14.7%を記録するなど好評の「下町ロケット」ですが、視聴者を飽きさせないための策の一つに、芸人の大量キャスティングがあります。

阿部寛さん(Getty Images)
阿部寛さん(Getty Images)

 3話が今シリーズ最高の視聴率14.7%(ビデオリサーチ、関東地区)を記録したほか、クチコミでの称賛など、右肩上がりで支持を集めている「下町ロケット」(TBS系)。

「佃航平社長(阿部寛さん)率いる佃製作所が、ライバル会社などの妨害でピンチに陥りつつも、社員一丸となって勝利を収める」というストーリーは、3年前に放送された前シリーズと同様ではあるものの、視聴者を飽きさせないためのさまざまな策が見られます。

 中でも目立つのは、芸人の大量キャスティング。前シリーズでは、立川談春さん、今野浩喜さん、恵俊彰さん、春風亭昇太さん、東国原英夫さん、今田耕司さん、バカリズムさん、ルー大柴さんがキャスティングされていましたが、今シリーズも同メンバーの大半が続投しているほか、新たにイモトアヤコさん、坪倉由幸さん、内場勝則さん、古坂大魔王さんなどを次々に投入しています。

芸人のシーンはシリアスばかり

「下町ロケット」はチームの団結やライバルとの戦いを描く、いわゆる熱血ドラマ。「笑いが本職の芸人との相性は良くないのではないか」という見方もある中、なぜ、ここまで大量キャスティングされているのでしょうか。

 芸人がキャスティングされることで、俳優以上の話題性が生まれるのは周知の事実。たとえば、日曜午後8時台に、「世界の果てまでイッテQ」(日本テレビ系)に出演しているイモトアヤコさんが、続く9時台の「下町ロケット」に連続出演するとなれば話題性抜群。実際、イモトさんは「今シリーズ、もう一人の主役」とも言われるギアゴースト副社長の島津裕を演じています。

 さらに、「普段とは異なる姿を見せることで新鮮さを感じさせられる」というメリットも見逃せません。芸人が登場するシーンはシリアスなムードであふれ、笑いを誘うムードは一切なし。これはキャスターの古舘伊知郎さんと福澤朗さんらも同様であり、どちらも「他のドラマやバラエティーでは見られない」新鮮かつ希少な姿です。

 また、3話でイヤミなキザ男・安本を演じた古坂大魔王さんを見ればわかるように、芸人はアクの強いキャラクターの演技がお手の物。視聴者のイライラを募らせることに長けているとともに、悪人としてのやられっぷりがいいのも魅力です。

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間20本強のコラムを提供するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、新番組と連ドラはすべて視聴するなど1日のテレビ視聴は20時間超(同時含む)。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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