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「24時間テレビ」を批判するだけで、何もしない人の摩訶不思議!

作家の百田尚樹氏さんが「24時間テレビ」を批判して話題となっていますが、障害者支援活動に携わる筆者は、多くの募金や視聴率を得られる同番組の意義を説きます。

「24時間テレビ」チャリティーパーソナリティーを務めた木村佳乃さん(Getty Images)
「24時間テレビ」チャリティーパーソナリティーを務めた木村佳乃さん(Getty Images)

 作家の百田尚樹氏が「24時間テレビ」を批判した記事が、話題になっているようです。「24時間テレビ」は放送のたびに賛否両論が湧き起こるのが恒例となっています。筆者も障害者支援活動を行う者として、「24時間テレビ」に関する記事を投稿してみたいと思います。

参加者のギャラにまつわる論点について

「24時間テレビ」について、「参加者にギャラを支払うことはおかしい」と言われる方がいます。しかし、1回の放送で億単位の募金を集めて高い視聴率を取る「24時間テレビ」の存在は貴重です。障害者支援という大義があるため、スポンサーもつきやすくなります。番組終了後には、賛否を含めて話題になるため、啓蒙や教育的効果も期待できます。

 米国の「Labor Day Telethon」(1966~2014年)は「労働者の日(Labor Day Telethon)」に合わせて開催されていたチャリティー番組です。米国筋ジストロフィー協会が活動を広く理解してもらうために、俳優のジェリー・ルイスさんが発起人総合司会として開催するようになったのがきっかけでした。

 2011年、ジェリー・ルイスさんが高齢を理由に司会を退きましたが、2010年まで「労働者の日」の前日夜から当日夜にかけてのおおむね20時間以上にわたり、ラスベガスで開催されていました。著名人がギャラなしのボランティアとして出演し、コンサートやショーを開催しました。チャリティーキャンペーン番組として、「24時間テレビ」の元になった番組としても知られています。

 では、日本で「Labor Day Telethon」のようなチャリティーが開催できたでしょうか。「24時間テレビ」が開始された1978年当時は、まだ、障害者差別が色濃く残っていた時代です。人権や生存権が損なわれるような偏見によって、障害を理由とした社会参加も制限されていました。そのような時代に理念優先のチャリティー番組を企画しても、受け入れられることは困難だったと思われます。

 英国に本部がある国際救護団体「Charities Aid Foundation(CAF)」によると、2012年に、世界146カ国の15.5万人を対象に寄付やボランティアに関する調査を行った結果、個人の寄付活動について活発な国の順位は以下の通りでした。

1位・オーストラリア
2位・アイルランド
3位・カナダ
4位・ニュージーランド
5位・米国
85位・日本

 また、ニッセイ基礎研究所の調査によると、米国の寄付の特徴として個人寄付の割合が70%以上と高く、個人としての寄付が浸透しています。1人あたりの年間寄付額を算出すると、米国の6万2237円に対して日本が5431円と約11倍の開きがあります。

 芸能人が参加する効果を考えてみましょう。芸能人は、ファンや支援者が多いためメディアへの影響力が強く、多額の募金が集まりやすいというメリットがあります。「障害者に対する扱いがあまりに一面的」という意見もありますが、番組の目的は障害者理解を深めることであり、チャレンジによって啓蒙や教育的効果が期待できるなら否定する理由はありません。

 また、障害者支援活動を特別番組として、長期にわたって放映しているのは日本テレビだけです。他局はなぜ二の足を踏むのでしょうか。それは、膨大な手間とコストがかかるからです。

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書はビジネス書を中心に11冊。2018年1月「あなたの文章が劇的に変わる5つの方法」(三笠書房)は即重版、同10月「即効! 成果が上がる 文章の技術」(明日香出版社)は発売1週間で重版。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

筆者への連絡先
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