「塩もみで無毒化」はウソ! フグの“自己流”調理は危険 死亡事例も
専門的な資格を持たない人が、自分で釣ったフグや知人から譲り受けたフグを調理したことが原因で死亡事例や重症事例が発生しているとして、厚生労働省がX(旧ツイッター)の公式アカウントや公式サイトで注意を呼び掛けています。
冬に旬な魚の一つが「フグ」です。刺し身や鍋にして食べられることが多いですが、猛毒を持つ魚であり、専門の資格を持っている人でなければ、基本的に調理することができません。
そんな中、資格を持たない人が、自分で釣ったフグや知人から譲り受けたフグを調理したことが原因で死亡事例や重症事例が発生しているとして、厚生労働省がX(旧ツイッター)の公式アカウントや公式サイトで注意を呼び掛けています。
釣ったフグを人に譲らないこと
厚労省は、フグの毒について、「塩もみ」「水にさらす」「加熱」などの調理では無(弱)毒化されることはないと説明。
フグの有毒部位を食べた場合、食後20分から3時間程度でしびれやまひ症状が現れます。その後、まひ症状は口唇から四肢、全身に広がり、重症の場合は呼吸困難で死亡するケースがあるということです。
過去には、次のような食中毒事故が発生しています。
【フグによる食中毒の事例】
・フグを釣り、自分でさばいて、フグの内臓の煮付けを食べた人が死亡(60代男性)
・釣り仲間が釣ったフグをもらい、自分で刺し身にして食べた人が死亡(60代男性)
・知人が釣ったフグをもらい、自分で刺し身、煮付けに調理して食べた家族3人が手足のしびれを発症(50代、60代の両親と10代の子)
厚労省は、「ふぐを自ら調理するのは非常に危険」だと説明した上で、釣ったフグの処理はフグを取り扱う資格を持つ人に依頼するか、依頼できない場合は食べないよう注意を呼び掛けています。併せて、釣ったフグを人に譲らないよう、警告しています。
(オトナンサー編集部)
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