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ハロウィーンでの「警察官」「アニメキャラ」コスプレは犯罪? 弁護士に聞いてみた

ハロウィーン用の仮装が法的責任を問われる可能性について、弁護士が解説しています。

ハロウィーン当日に仮装して東京・渋谷駅付近を歩く人々(2022年10月31日、時事通信フォト)
ハロウィーン当日に仮装して東京・渋谷駅付近を歩く人々(2022年10月31日、時事通信フォト)

 10月31日は「ハロウィーン」です。毎年、ハロウィーン当日や近辺では、アニメキャラクターや警察官などに仮装した人を繁華街で多く見掛けます。中には本物そっくりのコスプレをする人もいますが、法的に問題はないのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の弁護士・佐藤みのりさんに聞きました。

「軽犯罪法違反」「著作権侵害」に該当する可能性

 佐藤さんは、ハロウィーンでのコスプレについて、「原則として、どのような格好をするのも自由であり、仮装して繁華街に出かけること自体を禁じる法律はありません」と解説します。

 しかし、コスプレの内容によっては、「法的な問題が生じることがあり得る」ということです。

 具体例として、「警察官のコスプレの場合、法令に定められた制服そっくりなものを着用して街に出ると、軽犯罪法違反に該当する可能性があります(同法1条15号)。本当は資格がないにもかかわらず、周囲の人に本物の警察官だと誤認させ、混乱が生じる可能性があるためです」と、挙げます。

 また、アニメや漫画のキャラクターのコスプレは、キャラクターの特徴的な部分を再現することで、著作権の侵害に該当する可能性があります。

 個人が私的に楽しむ目的でコスプレをする場合は問題ないとしつつも、「ハロウィーンなどのイベントの際に人に見せる目的で、特定のキャラクターそっくりの格好をしたり、仮装した姿を収めた動画や画像をネット上に投稿したりすると、著作権侵害の問題が生じる可能性がある」とのことです。

 コスプレをする際は、くれぐれも周囲の人に迷惑をかけないようにしましょう。

(オトナンサー編集部)

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佐藤みのり(さとう・みのり)

弁護士

神奈川県出身。中学時代、友人の非行がきっかけで、少年事件に携わりたいとの思いから弁護士を志す。2012年3月、慶応義塾大学大学院法務研究科修了後、同年9月に司法試験に合格。2015年5月、佐藤みのり法律事務所開設。少年非行、いじめ、児童虐待に関する活動に参加し、いじめに関する第三者委員やいじめ防止授業の講師、日本弁護士連合会(日弁連)主催の小中高校生向け社会科見学講師を務めるなど、現代の子どもと触れ合いながら、子どもの問題に積極的に取り組む。弁護士活動の傍ら、ニュース番組の取材協力、執筆活動など幅広く活動。女子中高生の性の問題、学校現場で起こるさまざまな問題などにコメントしている。

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