「団子=餅を丸めたもの」じゃない…意外と知らない団子と餅の違いは? 料理研究家に聞く
団子と餅は何が違うのでしょうか。料理研究家に聞きました。

餅と食感が似ている食べ物として、「団子」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。「きなこ団子」「ずんだ団子」などは、串に刺さずに皿に盛り付けて食べられることもあり、餅と見分けがつかないことがあります。団子と餅は何が違うのでしょうか。料理研究家の長田絢さんに聞きました。
原材料や作り方に違い
Q.そもそも、団子と餅は何が違うのでしょうか。
長田さん「原材料や作り方が異なります。団子は、うるち米を粉に加工した『上新粉』にお湯を加えてこねた後、丸めてゆでたり蒸したりします。一方、餅は、蒸したもち米を、臼ときねで粘り気が出るまでついて作ります。つまり、粉から作られるものが団子、粒から作られるものが餅です。
形ですが、団子は球体のもの、餅は平べったいものが主流です。このほか、『法事やお供え物には団子』『祝い事には餅』という説もあります」
Q.団子の主な種類について、教えてください。
長田さん「みたらし団子やあん団子が一般的ですが、他には、よもぎ団子、三色団子、きなこ団子、しょうゆ団子、ごま団子、ずんだ団子など、甘いものからしょっぱいものまで幅広くあります。串に刺さっている団子もあれば、皿に盛り付けて食べる団子もあります。
また、同じあん団子の中でも、白あん、桜あん、栗あん、紫芋あんなど多くの種類が存在しますし、その地域に根付いた“ご当地団子”や、団子専門店による革新的なオリジナリティーのある団子まで、全国には多くの種類の団子があります」
Q.餅と違い、団子が主食として食べられるケースは非常に少ないと思います。団子が主食として食べられることはあるのでしょうか。
長田さん「団子は一般的に菓子類に分類されるため、主食ではありません。しかし、大分、熊本、広島など一部の地域では、汁の中に団子や野菜を入れた『団子汁』という料理が根付いており、主食として食べられています。汁はしょうゆベースやみそベースなど多種多様で、具材も地域や家庭によって異なるようです」
旅行に行ったときは、その土地ならではのご当地団子に出合えるかもしれません。ぜひ食べてみてはいかがでしょうか。
(オトナンサー編集部)
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