大手からベンチャーへのレンタル移籍「ローンディール」は日本に根付くのか
大手企業に在籍したまま、期間を定めてベンチャー企業で働く「ローンディール」。その実例などを紹介する「ローンディールフォーラム2018」が開催されました。
最近、大手企業に籍を置いたまま、期間を定めてベンチャー企業で働く「ローンディール(レンタル移籍)」という仕組みが話題となっています。サッカーのレンタル移籍のようなこの仕組み、実際に移籍した人の声はどのようなものでしょうか。東京ミッドタウン日比谷のビジネス創造拠点「BASE Q」で開催された「ローンディールフォーラム2018」では、イノベーション人材を求める企業の人事・企画系担当者が会場を埋め尽くしました。今回は、このフォーラムの模様をレポートします。
大企業の社員がベンチャーで“修業”
大企業では昨今、社内ベンチャーのプロジェクトなど、さまざまな取り組みが行われています。しかし実際には、人材の安定志向が強いこともあり、なかなか成功に結びつけることが難しい現状です。そこで、大企業の人材を、既存概念にとらわれずスピード感あるベンチャー企業で“修業”させるのが、ローンディールの仕組みです。
大企業にとっては、ベンチャーの自由な気風の中で、貴重な人材に実戦経験を積ませることができ、ベンチャー企業にとっても、移籍者を通じて大手企業のノウハウを吸収することができるメリットがあります。
「ローンディールフォーラム2018」は、この仕組みを提供する株式会社ローンディール(原田未来取締役社長)が主催したもので、実際に移籍を行った企業の事例が紹介され、これからの働き方について識者が議論を交わしました。
基調講演で、「最近の若者は働くことに対して『新・新3K』(身体を壊す・心を病む・結婚できない)というイメージを持ってしまっている。これは自分たち大人の責任だ」と語った経済産業省の伊藤禎則さん(産業人材政策室長参事官)も有効性を認めるレンタル移籍の実態とは、どのようなものでしょうか。
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