職場で彼はダメ、嫌い、図太い…陰口や伝聞は確かに傷つくけど、それほど嫌ではない理由?
職場でショックを受けた出来事を描いた漫画が話題に。以前の職場で「彼はだめ」と裏で批判されていることを知り、ショックを受けた男性ですが…。

職場でショックを受けた出来事を描いた漫画「本音聞きたい派」がSNS上で話題となっています。以前の職場で「彼はだめ」と裏で批判されていることを知り、ショックを受けた男性。こうした場合、確かにそのときは傷つくものの、それを前向きに捉える理由があり…という内容です。作者の男性に聞きました。
全員に好かれるなんてあり得ない
この漫画を描いたのは、介護士のアス太郎2(ペンネーム)さんです。インスタグラムでエッセー漫画を発表し、ウェブサイト「アス太郎2の漫画・イラストうっかりホームページ」では「イラストのサブスク」に取り組んでいます。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
アス太郎2さん「大学卒業後に高齢者施設に就職し、入居者やスタッフの似顔絵、施設イベントのポスターを描いていました。27歳ごろから、子どものときの夢だった漫画家を『20代最後の悪あがきだ!』と目指すようになり、夜勤専門の非常勤になりました。2021年春にインスタグラムでエッセー漫画がはやっていることを知り、彼女に『2人の日常を漫画にしてもいい?』と尋ねたところ、快諾してもらったので連載を始めました」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
アス太郎2さん「エッセー漫画を連載し始めて気付いたことがあります。それは、ジャンルを問わず、『作者である自分の感情が動いたときのエピソードの方が、視聴回数やいいねの評価が多い傾向にある』ということです。そのことを踏まえて、過去の自分の感情が動いたエピソードをできるだけ描こうと意識しています。今回のエピソードもその一つです」
Q.陰で批判をしていた相手に対して、態度は変わりますか。
アス太郎2さん「態度は変わります。漫画にも描きましたが、全員に好かれることはあり得ない。その上で、この人は自分を認めてくれない人なんだと認識し、できるだけ関わらないようにします。貸しを作るのも作られるのも、お互いにとって都合が悪いと思うからです」
Q.本人から直接言われるときと、受け止め方は変わるのでしょうか。
アス太郎2さん「直接言う理由としては、改善してほしいか、それとも自分を傷つけたいかのどちらかだと思います。前者なら、自分を認めてくれる可能性がある人であり、誠意を尽くそうと思います。後者なら、陰で言う人に対しての対応を取ります」
Q.「○○さんがこう言っていた」と伝えてくる第三者に対しては、どのような思いがありますか。
アス太郎2さん「この件も2通り考えられると思います。一つは善意や、特に何も考えずに思ったことを言う人。ここに不快感はあまりなく、極力優しく接すると思います。その上で、言われた内容は本心・真実であることが多いので、へこむ内容でも真摯(しんし)に受け止め、改善していこうと前向きに考えます。もう一つはやはり、自分を傷つける目的、もしくは相手を陥れたいという目的がある人。これにはやはり、関わらないようにします」
Q.怒ってくれた彼女に対して、どのような気持ちになりましたか。
アス太郎2さん「単純にうれしかったです。彼女はうそをつかないタイプなので、悪くない、間違っていないと言ってもらえたことで自分に自信を持つことができました。そして、世界中の人全員に嫌われても、僕が今まで通り過ごしていれば、彼女は嫌いにならないんだろうなと安心できました」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
アス太郎2さん「今の職場の人に見せたときは『そんなことを言う人が世の中にいるんですね』とたいそう驚いていましたが、僕は驚かれたことに驚いてしまいました。僕は鈍いというか鈍感な人間で『優しさで言ってくれたのかなと思っていた』と言ったら、さらに驚いたようで。以前の職場には相手への配慮や言葉選びができない人が多かったので、そういう人が普通なのかと思い込んでいたのかもしれません」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
アス太郎2さん「日常の面白いこと、また、僕はコレステロールが高いので自分の健康状態の経過を描いていく予定です。そして、今は連載を中止しているのですが、道徳を広める漫画も再開していきたいです。
エッセー漫画と同時に進めているのが、僕のイラストを月額100円で使い放題のサブスクサービスです。これがうまくいって稼げるようになったら、介護の仕事を辞めて、イラストと漫画を毎日描く生活をするのが今の夢です。そうしたら、毎日漫画を更新できますね」
(オトナンサー編集部)
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