七夕の笹が学校で必要、忙しい母に言い出せず 前日夜、母が竹やぶから持ってきたのは…「胸がジーンと」
幼少期の七夕の思い出を描いた漫画が話題に。小学生の頃、図工の時間に作る七夕飾りのために笹を持ってくるように言われた女性は…。

幼少期の七夕の思い出を描いた漫画「七夕といえば思い出す話」がSNS上で話題となっています。小学生の頃、図工の時間に作る七夕飾りのために笹を持ってくるように言われた女性。しかし、シングルマザーとして忙しく働く母に、笹が必要なことをなかなか言い出せずに…「子どもながらに気を使っていたんですね」「胸がジーンとしました」「お母さんの優しさを感じます」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。
シングルマザーでとても忙しい母だった
この漫画を描いたのは、漫画家として活動している忍者ママ(ペンネーム)さんです。インスタグラムでは、日常生活や子どもの頃の出来事を漫画にして発信しています。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
忍者ママさん「描き始めたのは2020年10月からです。子どもの頃から漫画が大好きで、いつか漫画を描きたいと思っていました。コロナ禍で暇を持て余していた大学生の長男が協力してくれるというので、思いきって描き始めました。長男はインスタグラムのアカウントの運営や文章の誤字脱字のチェック、話の構成作りなどを手伝ってくれています」
Q.今回の漫画を描いたきっかけは。
忍者ママさん「子ども時代の漫画を描くにあたって、姉や妹に当時のことを聞いているのですが、妹から、『こんなこともあったよ』と教えてもらい、この話を描くことにしました。妹に聞くまで、この出来事のことは何も知りませんでした」
Q.妹さんが前日に伝えたことを、お母さまは怒らずに聞いてくれたのですか。
忍者ママさん「前日に伝えたことに対しては、さほど怒っていなかったと思います。母は普段から忙しい人で、準備品などを事前に伝えても前日に慌てて用意するのが常だったので…そこが怒るポイントにはならなかったのかなと思います」
Q.笹を用意できなかった場合はどうしようと思っていたのでしょうか。
忍者ママさん「この話は妹に聞いた話なので推測になるのですが、諦めて、何も持っていかなかったのではないでしょうか。うちは片親で母も忙しく貧乏だったため、学校の準備品を持っていけないことがたくさんありました。むしろ、私は母の手を煩わせたり、お金を使うぐらいなら、忘れものをして先生に怒られた方が楽だと考えていました」
Q.普段から、お母さまに頼み事などはしづらかったのでしょうか。
忍者ママさん「頼みづらいというより、シングルマザーとして働く母の手を煩わせたくなかったという感覚に近かったと思います。また、母は良くも悪くも正直な人で『お願いされたことでもできないことはできない』と言っていたので、その点でも、困ったから親に頼るという考え自体があまりなかったように感じます」
Q.完成した妹さんの笹飾りをお母さまは見たのでしょうか。
忍者ママさん「母は授業参観にもほとんど来ていなかったので、おそらく見ていないと思います。そもそも、母は私たちの学校生活に首を突っ込むこと自体がなく、運動会や文化祭などもほとんど見に来ていませんでした」
Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。
忍者ママさん「うれしいことにたくさんのコメントを頂き、『すてきなお母さん』だと褒めていただくことが多かったです。この話の前に、母が宗教にハマった話や多額の借金を作った話など、母に振り回されてきた話を何度か描いていたので、その話とのギャップもあったのかなと思います」
Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。
忍者ママさん「今やっている日常漫画の毎日投稿をとりあえず1年間は続けてみようと思います。その後は4コマにも毎日投稿にもこだわらず、もっと、身の回りで起こることをより詳しく描けるようにしていきたいです」
(オトナンサー編集部)
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