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ドラマに映画に引っ張りだこの眞栄田郷敦、俳優一家に育った自分の立ち位置

ドラマ、映画など多くの作品で起用が続く眞栄田郷敦さん。父・千葉真一さん、兄・新田真剣佑さんとの関係などから見えるその魅力について、専門家に聞きました。

眞栄田郷敦さん(2020年2月、時事通信フォト)
眞栄田郷敦さん(2020年2月、時事通信フォト)

 6月17日に最終回を迎えたドラマ「レンアイ漫画家」(フジテレビ系)に出演していた俳優・眞栄田郷敦さん。同ドラマは、恋愛下手な漫画家・刈部清一郎(鈴木亮平さん)と“ダメ男ホイホイ”と呼ばれるアラサー女子・久遠あいこ(吉岡里帆さん)の恋模様を描いたラブコメディーで、眞栄田さんは、あいこが行きつけのカフェバーの店長代理・二階堂藤悟を演じていました。

 また、7月期からはドラマ「プロミス・シンデレラ」(TBS系)への出演が発表され、近年、ドラマや映画への出演が相次ぎ、多くの作品で起用が続く眞栄田さん。その特徴や魅力について、作家・芸能評論家の宝泉薫さんに聞きました。

順調に重ねてきたキャリア

 父・千葉真一さん、兄・新田真剣佑さんの俳優一家で生まれ育った眞栄田さんは、2019年公開の映画「小さな恋のうた」に出演し俳優デビュー。同年放送のドラマ「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)で連ドラ初出演を果たし、物語のキーパーソンとなる七尾圭太役を務めたことで注目を集めました。

 昨年は“おじキュン”という言葉が流行するきっかけともなったドラマ「私の家政夫ナギサさん」(同)で主人公の後輩役を好演。今年に入り、木村拓哉さん主演のスペシャルドラマ「教場II」(フジテレビ系)や、地上波ドラマ初主演を務めた「星になりたかった君と」(日本テレビ系)の他、「ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~」「東京リベンジャーズ」の出演映画2本が公開予定など、俳優として目覚ましい活躍が続いています。

 デビュー以降、さまざまな作品への起用が続く眞栄田さん。宝泉さんは「自分の役割を理解し、手堅い演技をしている俳優」と評します。

「武道をやっていた経験からなのか、所作が美しく、落ち着きがあり、シャープで手堅い演技をしている印象がとても強いです。作品の中で浮いたような存在ではなく、自分の役割や立ち位置をしっかりと理解した上で、求められているものにもしっかりと応えられています」(宝泉さん)

 眞栄田さんについて、宝泉さんは、デビュー以降、俳優としてのキャリアを順調に重ねてこられていると話します。

「これまでの活躍を振り返ってみると、演じるポジションが徐々に上がってきていて、俳優としてのキャリアを順調に重ねてこられています。次の『プロミス・シンデレラ』では二階堂ふみさんとのラブストーリーということもあり、また新たな一面が見られるのではないかと注目しています」

「ただ、2世俳優でルックスも良く、武道もやっていたとなるとどこか雲の上の存在のような感じが出てしまうので、そこをどこまで身近な感じに演じられるのかは見どころの一つです。役柄的にも、金持ちで性悪な高校生という癖の強いキャラクターなので、二階堂さんとのやりとりを含め、楽しみな点が多い作品だと期待しています」

アクション俳優への期待

 宝泉さんは、父と兄の存在が眞栄田さんに与える影響についても言及しています。

「デビュー時から、千葉さんの息子、新田さんの弟ということが知られていたので、当初は厳しい目もあったと思います。特に、新田さんの存在は大きく、先に活躍していたこともあって、比較されるようなこともありましたが、劣っていると見られることはなく、むしろ、堂々としていて、新田さんとは違うタイプの俳優であるということを証明できつつあるように感じます」

「特にそれを強く感じたのが『私の家政夫ナギサさん』での演技です。弟キャラの主人公の後輩役で、失敗しても憎めない人懐っこい役柄がとても新鮮で、新田さんとの差別化が図れたような作品だったのではないでしょうか」

 宝泉さんは、アクションを極めることで唯一無二の俳優になれる可能性があると、眞栄田さんに期待を寄せています。

「千葉さんも新田さんも活動拠点を海外に移しましたが、眞栄田さんにはしばらく、日本で活動し、さらにはアクションにも挑戦してほしいと願っています。アクションにこだわる人は海外へ行ってしまう人が多く、日本でアクション俳優の評価が高まりにくい問題はありますが、定評のある内面的な演技に加えてアクションも極められれば、日本で唯一無二の俳優になれる逸材だと感じています」

「20代の若手俳優が多くいる中、埋もれないためにも、どこかのタイミングで自分の武器を見せつけなければならないときがいずれ来るはずです。そのとき、アクションに限らず、自分の持っているものをどれだけ出せていけるかが俳優を続けていく鍵になりますし、まだまだキャリアが浅い分、いろいろな可能性が秘められていると思うのです」

(オトナンサー編集部)

宝泉薫(ほうせん・かおる)

作家、芸能評論家

1964年岐阜県生まれ。岩手県在住。早大除籍後「よい子の歌謡曲」「週刊明星」「宝島30」「噂の真相」「サイゾー」などに執筆する。近著に「平成の死 追悼は生きる糧」(KKベストセラーズ)、「平成『一発屋』見聞録」(言視舎)、「あのアイドルがなぜヌードに」(文春ムック)など。

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