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テレワークで福利厚生使えず、出社組が高評価…扱いの差、問題ない?

「出勤者を高評価」は不適切

Q.テレワークをしている社員と出社している社員がいる場合について、出社している労働者を高く評価することなど、厚労省が新たなガイドラインで「不適切」としている不平等な扱いについて教えてください。

木村さん「日本の企業内において、新型コロナの感染対策としてテレワークが注目されていますが、まだ全体的に浸透しているとまではいえず、多くの企業では『会社に出勤することをよし』とする風潮が残っている部分があります。

その理由としては、従来の人事考課方法は上司が直接、部下の仕事ぶりを見て判断していたのに対し、テレワークは原則、非対面のため、上司が部下の業務遂行状況の把握が難しいことがあります。極端な話、『テレワーク中にサボっているのではないか?』と考える上司も中にはいるのです。

そのため、テレワーク中の社員より、出社している社員を高く評価してしまうことにつながると考えられます。ガイドラインでは、そのような扱いは『不適切』であるとしており、企業はテレワーク中の社員に対して、正しい人事評価を行うことが必要になります。

例えば、上司がテレワーク中の部下に対してあらかじめ、評価対象の期間を設け、その中で求める業務内容や達成目標などを具体的に提示した上で、その進捗(しんちょく)状況によって評価するといった(成果主義的な一面もある)企業の実情を踏まえた方策を考え、実行することが重要です」

Q.福利厚生の扱いの差やテレワーク手当の不支給、評価での差といった問題について、会社に改善を求めても受け入れられない場合、どのようにすればよいのでしょうか。

木村さん「企業内でのテレワーク労働者の増加に伴い、厚労省の新たなガイドラインにも書いてありますが、出社社員と比較しての、福利厚生、業務経費負担、人事評価面における扱いの不平等さが問題視されています。テレワーク労働者がこれらの問題に直面した場合、勤務先のテレワークに関する就業規則等や労使間の取り決めに関する明示内容を確認した上で、企業に対して不平等な待遇の改善を求めることができます。

それでも改善が見られない場合は、各都道府県の労働局や労働基準監督署内に設置されている『総合労働相談センター』に相談するのも一つの方法です。総合労働相談センターは面談、もしくは電話で相談を受け付けており、事前予約不要、無料で利用できます」

(オトナンサー編集部)

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木村政美(きむら・まさみ)

行政書士、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー

1963年生まれ。専門学校卒業後、旅行会社、セミナー運営会社、生命保険会社営業職などを経て、2004年に「きむらオフィス」開業。近年は特にコンサルティング、講師、執筆活動に力を入れており、講師実績は延べ700件以上(2019年現在)。演題は労務管理全般、「士業のための講師術」など。きむらオフィス(http://kimura-office.p-kit.com/)。

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