兼重淳監督、中条あやみにメロメロ「美人でスタイルよくて運動神経よくて…」
映画「水上のフライト」の兼重淳監督に、物語で引かれたところや中条あやみさんの印象、現場の雰囲気などを聞きました。

映画「水上のフライト」の兼重淳監督。同作は、走り高跳びで世界を目指す遥(中条あやみさん)は事故に遭い、歩けなくなります。心を閉ざし、自暴自棄に陥っていたある日、パラカヌーと出会った彼女が周囲の人々に支えられながら、新しい夢を見いだしていくヒューマンドラマです。
オトナンサー編集部では、兼重監督に単独インタビューを実施。物語で引かれたところや中条さんの印象、現場の雰囲気などを聞きました。
プロデューサーから「障害は個性だ」
Q.この作品の監督を引き受けた経緯を教えてください。
兼重監督(以下敬称略)「製作会社のプロデューサーが助監督時代からお世話になった方で、僕の今までの監督作品を見ていただいていました。それで、僕が撮ったら面白いんじゃないかとオファーを受けました」
Q.台本で引かれたポイントは。
兼重「プロデューサーから言われたのは『障害は個性だ』ということです。そして、事故で最も落ち込まずに気丈に振る舞っていた人が、自分が興味を持っていなかったパラカヌーをすすめられたところで一番落ち込むという構成が面白いと思いました。あとは親子愛や友情、家族の話が好きなので引き受けました」
Q.中条あやみさんの印象をお願いします。
兼重「中条さんは、ずるいですよね(笑)美人でスタイルもよくて、運動神経もよくて(笑)彼女の名前が頭に浮かんでから、今までの出演作品を見て、彼女の中の健全性がこの作品に合っていると思い、オファーしました。
他の監督が引き出せていない顔や表情を撮ろうと思っていました。中条さんからは『大切な作品に出会わせてくれてありがとうございました』とメッセージをもらい、泣きそうになりましたね(笑)」
Q.引き出したかった表情を具体的に教えてください。
兼重「この映画は彼女の笑顔の作品なので、話が進むにつれ、笑顔がどんどん魅力的になっていくようにしています。最高の笑顔はラストシーンまで封印してもらいました」
Q.お気に入りのシーンを挙げてください。
兼重「中条さんがみんなに裏切られたと感じて、川に自分から転覆するシーンが好きです。他にも部屋で自分の脚を触るけど感覚がなく、強くたたく、手はしびれていくのに脚は何も感じません。胸が締め付けられるけど、隣の部屋に母がいるからと声を押し殺して泣くシーンも好きです」
Q.撮影や演出でこだわったところは。
兼重「車いすの話で、子どもたちが多く出てくるので目線を低くすることにはこだわりました。演出は中条さんが全てだと思うので表情の指示は出さず、遥の気持ちを伝えることに徹底していました」
Q.この映画を楽しみにしている方々にメッセージを。
兼重「台本に書いたことは普遍的で、親子の愛情や仲間と呼べる人々との友情、諦めない前向きな心を描いています。そこに、身体的に当たり前だったことが当たり前じゃなくなった主人公の頑張る姿が皆さんの心に響くと思っています。できれば、大きなスクリーンで体感してほしいです」
映画「水上のフライト」は11月13日から全国公開。
(オトナンサー編集部)
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