【漫画】ママが本を読んでくれるのをじーーっと待つ息子、人を待つ上での心構えが「聖人のよう」

　息子の振る舞いに感心したエピソードを描いた漫画「待つ人」がSNS上で話題となっています。あるとき、母親に「これ読んで」と本の読み聞かせを頼んだ4歳の息子。しかし、母親は髪を乾かしたり、LINEの返信をしたりしてなかなか対応できず、時間が過ぎていきますが…という内容で「すごい、聖人のよう」「すてきすぎます」「優しい息子さんを見習わなくては」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

親や先生が教えたわけでもなく…

　この漫画を描いたのは、会社員で3児の母、あみな（ペンネーム）さんです。インスタグラムで子育てエッセー漫画を発表するほか、アーティスト「meipy」のミュージックビデオのイラスト・ムービー制作などを行っています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

あみなさん「4年ほど前からです。まだ小さかった長男、長女の言動が面白かったので誰かに共有したかったのですが、言葉で説明するのが下手なので漫画にしたのがきっかけです」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

あみなさん「親も保育園の先生も教えていないのに、長男が『待たせている人が喜ぶだろうなーと想像して待つ』と答えたことにとても驚き、そして、心が動いたので記録しておきたくて描きました」

Q.息子さんはイヤイヤ期などはなく、ずっと穏やかな性格だったのですか。

あみなさん「1歳ごろは目に涙を浮かべて、顔を伏せて泣いたりし始めて、その頃から、穏やかさが出てきたように思います。それでもイヤイヤ期はあり、キーキーのけぞって騒ぐこともありました」

Q.このときは、どれくらいの時間待っていたのでしょうか。

あみなさん「目の前では2、3分待って、その後、別の部屋へ5～10分くらい行って、しばらくするとまた戻ってきて、2、3分待ってを3回くらい繰り返していたと思います」

Q.じっと待っていてくれたことをどのように感じましたか。

あみなさん「上の子や私だったら、待たされたら『早くして』と言ってせかしたり、イライラしたりしてしまうのに、よく静かに待っていてくれたなと感心しました。息子には、『静かに待ってくれて、ありがとうー。たくさん待たせて、ごめんね！』と伝えました。そして、私は子どもを待ってあげることより、待たせていることの方が多いと気付かされました」

Q.穏やかな息子さんの、すてきなところを教えてください。

あみなさん「息子は聞き上手で、いいところを見つけるのが上手だと思います。あるとき、横断歩道を渡ろうとして、猛スピードでバイクが走ってきて急ブレーキで止まったことがありました。そのとき、私は『危ないな！ スピード出し過ぎだよ』と言いましたが、息子は『バイクさん、止まってくれてありがとうだね』と言っていました。親バカですが、自分は真逆の人間なので素直にすごいなあと思いました」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

あみなさん「『大人でも難しいですね』『見習わなくては』という意見が多かったです」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

あみなさん「子どもたちとの生活で面白かったことを笑いながら描くことが多いので、読んでくださる方にもそれが伝わって、笑ってもらえたらうれしいです。読む人に分かりやすく、実体験で困った話なども描けたらいいなと思っています」

（オトナンサー編集部）