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吉本“伝説のマネジャー”大谷由里子さん、講師育成は震災経験した自分の「使命」

自分の使命(ミッション)について考えよう

 以前、主催代表の大谷由里子さんから、次のような話を聞かされたことがあります。

「今を生きている人は、今、この瞬間を大切にしています。私は、阪神・淡路大震災を経験したときに、『生きている』ことを素直に感謝できるようになりました。何気なく生きている今日一日、何気なく過ごしている数時間、これって、誰かが生きたかった一日、誰かが過ごしたかった数時間かもしれない。自分の命の使い方、『使命』について真剣に考えるようになりました」(大谷さん)

 大谷さんは阪神・淡路大震災で被災し、途方に暮れていました。神戸の取引先と連絡が取れないため、横たわった阪神電車の線路を見ながら、大阪から歩きながら向かいます。電車だと三ノ宮まで30分の道のりが4時間かかりました。そして、道のりで見た光景にがくぜんとしたそうです。道幅1メートルを挟んで左側の家はすべて全壊、住んでいた人たちは亡くなっていました。

 一方で、右側は何事もなく昨日までと変わらぬ生活をしています。この道一本の差は何なんだろう。もんもんとしながら神戸の取引先に着くと、皆、輪になってたき火で暖を取っています。「よう来たな!」「まあ、こっちに来て一杯やろうや!」と知り合いの社長が声を掛けます。

 自分も会社が被災して大変なのに、笑わせて励まそうとする姿を見て「言葉の持つ影響力」の大きさを実感します。それが、今の使命(ミッション)につながります。

 多くの人は、深く考えることもなく日常を送っています。「何気なく生きている今日一日、何気なく過ごしている数時間は、誰かが生きたかった一日、誰かが過ごしたかった数時間かもしれない」と置き換えれば、時間の大切さを理解できるかもしれません。年末~新年を迎えるにあたり、「生きていることの意味」についてかみしめたいと思います。

 大谷さんが活動を続けてきている講師育成が、大きく花開こうとしています。天国で、横山やすしさんがこうつぶやいているかもしれません。「英会話で困ったことはない。その代わり相手が困っとる!」。講師業がますます注目される、その予兆を感じました。

(コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之)

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員 尾藤克之

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「頭がいい人の読書術」(すばる舎)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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