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子どもが騒いで、人生の悩みに静かに向き合えないパパの“救い”描く漫画 「僕も同じ」

気持ちに余裕がなくなったときの子どもとの接し方について描いた漫画が話題に。さまざまな悩みが押し寄せても、子どもがいるため静かに悩めない父ですが…。

余裕がなくなったときの子どもとの接し方について描いた漫画のカット=パパ目線の育児漫画:ねこふくろう(nekochanpapa)さん提供
余裕がなくなったときの子どもとの接し方について描いた漫画のカット=パパ目線の育児漫画:ねこふくろう(nekochanpapa)さん提供

 気持ちに余裕がなくなったときの子どもとの接し方について描いた漫画がSNS上で話題となっています。仕事や生活、未来のことなどさまざまな悩みが押し寄せても、子どもがいるため静かに悩めない父。そんなとき、決まってすることは…という内容で、「いいね!」「僕も同じです」「笑顔で乗り越えます!」などの声が上がっています。作者の男性に聞きました。

ちょうど転職を考えていた時期で…

 この漫画を描いたのは、デザイナーのねこふくろう(ペンネーム)さん(40)です。ボードゲーム制作に携わりながら、インスタグラムツイッターで育児エッセー漫画を発表したり、情報発信を行ったりしています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

ねこふくろうさん「子どもが生まれる少し前に、日々のちょっとしたことを記録したいという思いが芽生えたのがきっかけです。インスタグラムで子育て漫画をよく読んでいたのですが、ママに比べてパパの投稿はとても少ないと感じ、世のパパさんにも参考にしてもらえるようなものを描いたら喜ばれるかなと、ゆるく開始しました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

ねこふくろうさん「ちょうど転職を考えていた時期で、家族に不安を与えたくないという思いゆえに自分自身が追い込まれつつありました。子どもは親の苦労なんて知る由もなく、そのつらさゆえに親も余裕がなくなり、家庭の雰囲気が悪くなることってありますよね。

僕は早い段階で『思いつめて自分を追い込んでしまうより、子どもとたくさん笑って日々を楽しく過ごそうとした方が前向きに頑張れる』ことに気付き、実践することで、日々が好転していきました。

親になってから、子どもに関する痛ましいニュースが目に付くようになったこともあり、同じように悩み苦しんで余裕のない気持ちを抱えている人にとって、何かしらの気付きにとまではいかなくとも、クスッと笑えて少しだけ心が軽くなってくれたらいいな、という思いで描きました」

Q.子育てをするようになってから、悩みは増えましたか。

ねこふくろうさん「友人と会うよりも家族を優先したい気持ちが強くなりすぎて、いろいろな方と疎遠になってしまったことは悩みです。妻は『気にせず行っていい』と言ってくれるので、自分が勝手に行かないだけなんですが(笑)子どもの教育や将来を考えるという意味で、育児も悩みです。親としてできることをしてあげないとという責任感ですね。いわゆる、育児疲れみたいな悩みは全くありません。尽くすのが好きな性分なので」

Q.子どもの存在に救われていると感じるときはありますか。

ねこふくろうさん「当たり前ですが、子は無条件に親を必要とするものですよね。抱っこしてほしいとねだってきたり、遊んでほしいとニコニコと笑いかけてくれたり。疑う余地なく必要とされていると感じるのは、やはり喜びであり、この子がいてよかったなと思う瞬間です」

Q.自分に余裕を持つために、心がけていることは。

ねこふくろうさん「客観的に判断することです。思い込みを捨て、精神的にも身体的にも自分がどういう状況にあるのかを冷静に判断するよう努めています。ある意味、ゲームに近い感覚かもしれません。自分のHPやMPはどのくらい残っているのか。もちろん、数字化できるものではないですが、残量をイメージして、これ以上は本当にやばいと思ったら迷わず休みます

それから頑張ると、驚くほどのパフォーマンスを発揮して、一気に解決できたりするものです」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

ねこふくろうさん「何か大きな反響があったとは自分では思っていないのですが、たくさん『いいね』を頂けたので、やはり、みんな同じ気持ちなんだなとは感じました。コメントからも『これから頑張ろうと思う』ではなく『前向きに乗り越えています』というニュアンスを感じたので、すてきな親御さんが多いなとうれしく思いました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

ねこふくろうさん「もう少しためになるようなことを発信したいという気持ちもありますが、いかんせん育児は人それぞれでしょうから、引き続き、何気ないことをマイペースに発信できれば。

ボードゲームを作る会社で働いているので、育児をテーマにしたボードゲームを作ってみようと考えています。出産を間近に控えたパパが遊ぶことで、育児の大変さを自然と理解でき、産後のママさんが助かる、みたいなゲームが理想です(笑)一緒に作りたいという企業担当者さま、ぜひお声掛けください」

(オトナンサー編集部)

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