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立川志らく、TBS平日午前をジャック! たけしを超える“毒舌MC”誕生なるか

強力すぎる裏番組に勝てるのか

 では、志らくさんには、どんな不安があるのでしょうか。

 最大の不安は、各局の裏番組が強力であること。「グッとラック!」の同時刻には、日本テレビ「スッキリ」、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」、フジテレビ「とくダネ!」、NHK「あさイチ」が長年にわたって激しい視聴率バトルを続けています。

 テレビ業界では、前番組の「ビビット」が約4年半の間、ほとんど勝つことなく終了したことから、「歯が立たないのではないか」「少なくとも数年間は低迷を覚悟した方がよさそう」という見方が多数派。すでに「朝はこの番組を見る」という視聴習慣が固定化した人が多いだけに、「目玉が志らくさんのMCだけで裏番組に勝てるのか」という疑念を持たれているのです。

 ただ、志らくさんは、もし低視聴率が続いたとしても、MCとしてのスタンスは変えないでしょう。その意味では、「スタッフやTBS自身が、どこまで長い目で見られるか、我慢できるか」を試されることになりそうです。

 また、「ひるおび!」と併せて月曜~金曜の約4時間(8時~11時55分)に出演し続けるため、「出すぎですぐに飽きられそう」「続けて出ても同じことしか言えないのではないか」という疑念の声も少なくありません。

 それ以外では、「意見の異なるコメンテーターとうまくやっていけるのか」という声がありましたが、そこは“MC・志らく”の新境地となる可能性を秘めています。これまでよりも多くの専門家たちと会話を交わす上に、MCというパワーのある立場をどう使い、どうまとめていくのか。これまで培ってきた表現力を最大限に発揮してくれるのではないでしょうか。

“元祖毒舌MC”ビートたけしとの共通点

 最後に、芸人というくくりの中で志らくさんの今後を占う意味で参考になりそうなのは“元祖毒舌MC”のビートたけしさん。1970年代から毒舌で名をはせたたけしさんは、現在も「新・情報7daysニュースキャスター」(TBS系)のMCを務めていますが、進行役は安住紳一郎アナに任せてコメンテーターに近い立ち位置を取っています。

 また、さまざまなジャンルの知識を持っていること、多くの弟子を抱える師匠であること、たけしさんも立川談志さんに落語を教えてもらっていたことなども含めて共通点が多いだけに「たけしさん以来の大物毒舌MC誕生か」という声が上がるのも当然でしょう。

 志らくさんは「テレビ出演は(師匠の)談志への恩返し」と言い切っているだけに、毒舌を武器にMC出演を一気に増やした坂上忍さんのような展開もないとは言えないのです。志らくさんの快進撃はどこまで続いていくのか、しばらく追いかけてみてはいかがでしょうか。

(コラムニスト、テレビ解説者 木村隆志)

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木村隆志(きむら・たかし)

コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者

雑誌やウェブに月間30本前後のコラムを寄稿するほか、「週刊フジテレビ批評」などに出演し、各局のスタッフに情報提供も行っている。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアー、人間関係のコンサルタントとしても活動中。著書に「トップ・インタビュアーの『聴き技』84」「話しかけなくていい!会話術」など。

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