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映画「おっさんずラブ」瑠東東一郎監督、沢村一樹&志尊淳を絶賛「作品を高い場所へ…」

映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」の瑠東東一郎監督と脚本の徳尾浩司さんに、ドラマ版から続くブームやキャスティングなどについて聞きました。

(左から)瑠東東一郎監督、徳尾浩司さん
(左から)瑠東東一郎監督、徳尾浩司さん

 映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」の瑠東東一郎監督と脚本の徳尾浩司さん。同作は、上海・香港転勤から1年ぶりに帰国した春田創一(田中圭さん)を、黒澤武蔵部長(吉田鋼太郎さん)ら天空不動産第二営業所のメンバーが迎える中、本社で発足したプロジェクトチーム「Genius7」が第二営業所に乱入。リーダー・狸穴迅(沢村一樹さん)がその一翼を担うよう要求し、さらに、狸穴の傍らに牧凌太(林遣都さん)の姿を見た春田は激しく動揺し…社会現象になったドラマ「おっさんずラブ」の劇場版です。

 オトナンサー編集部では、瑠東監督と徳尾さんに単独インタビューを実施。ドラマ版から続くブームやキャスティング、注目のサウナシーンなどについて聞きました。

「本当にこれがベストなのか」

Q.昨年放送されたドラマ版は社会現象になりましたが、お二人は予想されていましたか。

徳尾さん(以下敬称略)「正直、こんなふうに盛り上がっていただけるとは全然予想していませんでした。視聴率は深夜ドラマとしては普通だったので、むしろ心配になりました。ツイッターがなかったら、5話くらいで終わっていたかもしれません。ツイッターで話題になって盛り上がるって、時代を感じました」

瑠東監督(同)「数字や話題を意識せずに、ただ真っすぐ作品を作っていけたのでよかったかなと思っています。とりあえず、やり切ろうと思っていました。ドラマの中盤くらいでブームになった感じはありました」

Q.映画化の話は、いつごろからあったのでしょうか。

徳尾「ドラマ最終回の放送が終わって、夏ごろに初めてお話を頂いたと思います」

瑠東「自分も同じくらいにお話を頂いて、次の作品の撮影にも入っていたので、そこから台本が固まるまでは少し離れていました」

徳尾「初めの頃は、完成版とは全然違うプロットがあって、実際、秋ごろまでその方向で脚本を作っていたんですが、打ち合わせを重ねる中で『本当にこれがベストなのか』とプロデューサー陣と話し合い、いったんプロットを破棄して、違ったアイデアで作り始めたものが今回の劇場版のストーリーです」

Q.劇場版から参戦した沢村一樹さん、志尊淳さんの役柄や印象について教えてください。

徳尾「まず、この劇場版の大事なテーマとして“夢と家族”というものがあって。春田は連続ドラマのラストでプロポーズをして、真剣に結婚について考え始めますが、いざ家族になろうとすると一筋縄ではいかない。そこに、一緒にいると楽な存在である、志尊くん演じる山田正義(ジャスティス)が現れるという“家族”に関する部分を担ってもらおうと。

沢村さん演じる狸穴迅は、本社に戻って仕事で夢を追いかける牧のそばに現れる、自分を高めてくれる存在になってもらおうと思いました。この二人はとても重要で、予告編などでは“ラブ・バトルロワイアル”とか“五角関係”とか、新たな恋のライバルに見えますが、実はこの二人が登場するからこそ、ますます全員の関係が深まっていくことになります」

瑠東「狸穴は、話の展開にも関わる重要な役です。他のキャストの皆さんは、今、そこで芽生えた感情を爆発させるということに重点を置いて演じていただきましたが、狸穴というキャラクターはそれだけでは演じられない。時には鋼太郎さんとキスしそうな距離で、時にはサウナの肉弾戦で、感情を全力で爆発させつつ、ストーリーの軸として俯瞰(ふかん)で演じる。

バランスが難しかったんですが、絶妙なあんばいでやりきってくださった沢村さんは本当にすごかったです。狸穴のミステリアスさと、あふれ出てしまう魅力が、作品をより高い場所へと引き上げてくれました。

ジャスティスは、ドラマ版からすでに出来上がっている、いわばチームの内側にいきなり入って、彼らの熱量を超えるような印象を発揮しなくてはいけない、ハードルが高いポジション。その上、一見かわいらしく見えますが、物語が進むにつれて、抱えている事情も少しずつ表に現れてくるという、とても繊細なキャラクターです。そこに息を吹き込むために、志尊くん自身が持つ人間としての魅力がそのまま投影されています」

Q.大きな見どころとなる、5人がけんかのように入り乱れるシーン。この舞台がサウナになったのはなぜですか。

徳尾「このシーンは、脚本作りにおいて最後に加わったシーンです。脱稿する頃になって、ドラマ版でいうところの、屋上でのキャットファイトのようなシーンを入れようというアイデアが出てきました。ただ、入れられるとしたら部長と春田が公園でしゃべっているシーンと置き換えるしかないという状況で、公園でただ戦っても面白くないし、そこに皆が集まる理由もない。

そんな話をしていたら、プロデューサーの貴島彩理さんがふと『サウナはどうか』と提案してきたんです。サウナであれば、疲れた狸穴が牧を誘ったり、粉をかぶってしまった春田が風呂に入るのも自然で、集まる理由がある。何より、サウナでけんかするってメチャクチャ面白いじゃないですか(笑)」

瑠東「台本でメチャクチャ面白かったので、プレッシャーになりました。台本で笑えるシーンを現実にやるのは難易度が上がるんです。特にけんかとなると、情熱がほとばしって燃え上がるものがありながら、コメディーに感じられるという、そのあんばいが難しい。ただ、キャストの皆さんの情熱で本当に良いシーンが撮れました」

 映画「劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD」は8月23日から全国公開。

(オトナンサー編集部)

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