合田雅吏、二宮金次郎でハードな役作り 断食シーンに合わせて、10日間で7キロ減!
映画「二宮金次郎」で二宮金次郎役を務めた合田雅吏さんに単独インタビュー。二宮金次郎のイメージ、役作りで行った体重の増減、今作での挑戦などを聞きました。

映画「二宮金次郎」で二宮金次郎役を務めた合田雅吏さん。同作は、小田原藩から桜町領の復興を任された二宮金次郎(合田さん)が、独自のやり方で改革しようとしますが、保守的な村人から反発を受け、さらに、小田原藩士からもさまざまな妨害を受けながらも復興していくストーリーです。
オトナンサー編集部では、合田さんに単独インタビューを実施。二宮金次郎のイメージ、役作りで行った体重の増減、今作での挑戦などを聞きました。
二宮金次郎が“祖父似”で肩の力抜ける
Q.二宮金次郎にどんなイメージを持っていましたか。
合田さん(以下敬称略)「通っていた小学校に銅像がありました。金次郎と同じく小田原が地元だったので、金次郎の逸話みたいなものは聞かされていました。ただ、基本的な認識としては銅像ですね」
Q.「水戸黄門」の格さんの役が長く、時代物のキャリアが豊富ですが、今回の撮影で生かせることはありましたか。
合田「7年間やっていたので、時代劇の空気感や所作、立ち居振る舞い、話し方は身についていて、発揮できました。大きな違いとして、金次郎は農民、格さんは武士というのがありました。金次郎は武士の身分をもらっていましたが、気持ちも育ちも農民なんです。そこは意識しました」
Q.新しく学んだ所作などはありますか。
合田「土に慣れるということです。裏テーマで『土にまみれた人間』というのがあり、土に慣れてくれと監督に言われました。土に慣れるため田植えもしたし、稲刈りもしたし、畑仕事もしました。土を食べるシーンがあるんですが、それが自然にできるようになり、役に同調できたんだなと思いました」
Q.体重の増減を短期間で行ったとうかがいました。
合田「金次郎の身長は183センチの私と同じくらいで、体重が80~90キロくらいあったんじゃないかと言われていて、話を頂いた時に私は70キロくらいしかなかったので、体重を重くしなければいけないと。農作業で筋肉がついている人間だろうと思って、トレーニングで7~8キロ増やして撮影に入ろうと思いました。
しかし、クランクイン2週間ほど前に監督から『断食のシーンから入りたい』と言われ、入る前につけた体重を10日間くらいで7キロ落としました。その間は野菜とプロテインだけでした。プロテインを取らないと筋肉が落ちるので、サプリとプロテインと野菜、あとは水分で7キロ落として撮影に挑みました。断食のシーンの撮影が2日間ほどあり、次に、『他のシーンを撮るので戻してほしい』と言われ、そこから食べて戻しました」
Q.役作りはどのようなことをされましたか。
合田「金次郎は地元の偉人なんですよ。偉人を演じるのはプレッシャーが大きいです。実在の人物の役はこれまでもやっていますが、偉人と言われる人はハードルが高くて、その人物に自分は負けちゃいけないわけだし、どういうふうに自分との共通点を見つけられるかという課題があり、それを探すために土に慣れたりしました。
小田原市尊徳記念館に金次郎の等身大の銅像が建っているんですが、顔を見たら、親近感があるというか、見たことがある顔なんです。私の祖父によく似ていて、それに気づいた瞬間、肩の力が抜けました。祖父に似ているということは、自分の中に要素があるということが分かって、それが一番大きかったかもしれません」
Q.五十嵐匠監督とどんなことを話されましたか。
合田「監督からは1点『演じないでくれ』と言われました。演じるるときに、芝居なので誇張したりしたくなる時があるんですが、そういうのも極力やめてくれと言われました。撮影中はできる限り自然体で、その空気の中で相手とのセッションをひたすらやっていたので、実はどんな芝居をしたかあまり覚えていません」
Q.現場の雰囲気はいかがでしたか。
合田「最高でした。まず、監督を筆頭にスタッフ全員が職人でした。『良いものを撮るぞ。そのために俺はこうするからお前もちゃんとしろよ』と全パートの人から言われ、最高の芝居で返すみたいな感じでした。だから楽しくて、雰囲気は最高でした」
映画「二宮金次郎」は6月1日から東京都写真美術館ホールで公開。他、全国順次公開。
(オトナンサー編集部)
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