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菜葉菜、憧れの永瀬正敏のオーラに圧倒「とても幸せな1カ月でした」

映画「赤い雪 Red Snow」主演の、永瀬正敏さんと菜葉菜さんに単独インタビュー。一番引き込まれたポイントや、役に共感するところなどを聞きました。

(左から)菜葉菜さん、永瀬正敏さん
(左から)菜葉菜さん、永瀬正敏さん

 映画「赤い雪 Red Snow」で主演を務めた永瀬正敏さんと菜葉菜さん。同作は小さな村で一人の少年が姿を消してしまい、江藤早奈江(夏川結衣さん)に容疑がかかるものの、完全黙秘を貫いて無罪となります。30年後、早奈江の娘である早百合(菜葉菜さん)を見つけ出した木立省吾(井浦新さん)が、失踪した少年の兄・一希(永瀬さん)の元へ…。被害者の兄と容疑者の娘の出会いによって過去が明らかになっていく、実話をもとにしたサスペンス映画です。

 オトナンサー編集部では、永瀬さんと菜葉菜さんに単独インタビューを実施。一番引き込まれたポイントや、役に共感するところなどを聞きました。

「職人演じられてうれしかった」

Q.台本を読まれて、いかがでしたか。 

永瀬さん(以下敬称略)「台本を読むときは、面白くて読み進める作品でも、読んでいる最中にメールチェックや、飲み物を取りにいくなど中断することがあります。ただ、この作品は観客のような気持ちで最後まで一気に読んでしまいました。それくらい力強い脚本でした」

菜葉菜さん(同)「私もすごく引き込まれたのと、今まで読んだことのない重厚感を感じて、甲斐監督の世界観がすごく詰まった本だなと感じました」

Q.一番引き込まれたポイントはどこでしょうか。

永瀬「サスペンス要素をラストまで持っていく加減や暗部を逃げずに描いているところ。出てくるキャラクター構成がしっかりされていた、ということですね。それぞれの背景も気になりつつ」

菜葉菜「早百合もそうですが、出てくる登場人物が魅力的ですごくいいなと思いました。それぞれの人物のぶつかり合いを感じ、それは作品としても面白くなると思いました」

Q.ハードそうな現場と想像しましたが、どんな現場でしたか。

永瀬「潤沢な時間はなかったので、短期集中でした。演者よりもスタッフが大変だったんじゃないかな。皆、作品にとことん集中して臨んでいました」

菜葉菜「先輩方が全体的なことを見て、監督もそうだったと思いますが、ちゃんと引いて見てくださりました。私は本当に自分のことでいっぱいだったので、永瀬さんのすごさを認識していました。ハードですが充実した時間が過ごせました」

Q.お互いの印象を教えてください。

永瀬「一所懸命な人だと思いました。不器用なのか、手の抜きどころ、息の抜きどころに気付いてなさそう。自分で気付いていらっしゃらないのか、ガーッといっている感じで、僕も昔そういう役者だったので、ちょっと脇腹をつついたり、そんな瞬間を作れればいいなと思って見ていました。実際に脇腹をつついたりはしていませんが(笑)」

菜葉菜「永瀬さんは本当に映画人、映画俳優という憧れの人だったので、現場でどういうことを感じられるか楽しみで入ったのですが、圧倒的なたたずまいのオーラと雰囲気と、スタートがかかってからの集中力にびっくりしました。引きずられないようにしながら、客観的に憧れの俳優さんを目の前で見せてもらっているぜいたくさを感じていて、とても幸せな1カ月でした」

Q.それぞれの役に共感するところはありましたか。

永瀬「漆の職人役で、自分は職人ではないですが、そういう職人さん方をとてもリスペクトしていて、伝統を引き継いでいらっしゃる人は尊敬しているので、職人さんを演じられるのはうれしかったです」

菜葉菜「なかなか共感はないですね。一希もそうですが、その場所に行けば、昔の記憶が思い出されたりとか、キーワードによって呼び起こされたりするのがあるなというのが、わかるところで。彼女たちは闇が深いですが、誰にでもそういうものはあるのかなと思いました」

Q.永瀬さんは写真家でもあります。

永瀬「祖父が写真師という写真館のオヤジで、いろいろなことがあって廃業せざるを得なかったのですが、子どもが生まれたときの記念写真を撮ったり、そういうことが大人になって分かってきて、だから職人を尊敬しているのかもしれません。僕は、技術的なことより、女性は美しく、男性はカッコよく撮ろうというのはありますが、知り合いを撮るときは、違った面を出したいという願望もあります」

Q.俳優と写真家の比重はどちらが大きいのでしょうか。

永瀬「バイクや自転車と同じです。両輪あってバランスが取れます。写真は写真で真剣にやっていますが、『写真家』という感じにはまだまだなれないし、役者は役者だけど表現したいことが複数あるということですね」

 映画「赤い雪 Red Snow」は2月1日から全国公開。

(オトナンサー編集部)

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