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平川雄一朗監督、土屋太鳳は「とにかく真面目でストイック」 作文も自分で考えて…

土屋太鳳さん、北村匠海さん、小関裕太さんらが出演する青春映画「春待つ僕ら」の平川雄一朗監督に単独インタビュー。若手の演技を引き出すコツなどを聞きました。

平川雄一朗監督
平川雄一朗監督

 土屋太鳳さん、北村匠海さん、小関裕太さんら話題のキャストが出演する青春映画「春待つ僕ら」でメガホンを取った平川雄一朗監督。同作は、高校入学を機に“脱ぼっち”を目指す美月(土屋さん)のバイト先に、校内で人気のバスケ男子・永久(北村さん)ら4人組が訪れるようになり、次第に打ち解けていきます。美月と永久が、お互いが気になり始めたとき、美月は幼なじみ・亜哉(小関さん)と再会し…。

 オトナンサー編集部では、平川監督に単独インタビューを実施。映画化で気をつけたことや、若手の演技を引き出すコツなどを聞きました。

自分の世代でも分かる青春映画に

Q.原作のどのようなところに魅力を感じましたか。

平川監督(以下敬称略)「かっこいい男たちに囲まれ、女性ならば夢見るシチュエーションだと思いました。男同士の友情や好きなことに対する駆け引きがいろいろあるところも面白いと思いました」

Q.映画化にあたり気をつけたことは。

平川「若い子はもちろん、僕や僕ら世代でも分かる青春映画にしようと気をつけました。恋愛、友情、スポーツに対する熱い思い、絆、葛藤…それぞれ抱えているものをきちんと描くことにも気をつけました」

Q.土屋さん、北村さん、小関さんの印象をお願いします。

平川「太鳳ちゃんは、とにかく真面目でストイック。16歳の心を大事にしてくれました。最後の作文の文面も助監督が考えた部分を見た上で、自分でトータル的に一度作文にするくらい美月にのめり込んでいました。いい女優さんです。

北村くんは信頼しています。ドラマ『仰げば尊し』を一緒にやってから『君の膵臓をたべたい』を経て、この2つだけで成長が見えていたし、物静かだけどすごく考えています。人間が持っている弱さやはかなさを表現させたら、あの世代では日本一ではないでしょうか。

小関くんは漫画原作の得な部分だと思いますが、あんな金髪のナンバーワンプレーヤーはいないと思いました(笑)彼だけがバスケット未経験で、2カ月間バスケの練習をやっているときは不安材料でしたが、本番の撮影では払拭(ふっしょく)してくれました。努力家ですね」

Q.現場の雰囲気を教えてください。

平川「切磋琢磨(せっさたくま)していました。和気あいあいともしていますが、刺激し合っている感じがしました。僕はうるさいから、和気あいあいできないんですが(笑)楽しい空気を作りながらもつつき合っている、刺激し合っている感じが面白かったです」

Q.若い俳優の演技を引き出すために、どのようなことをしていますか。

平川「お客さん目線で何かを言うようにしています。何かを言うことで答えを出してくれて、それがベスト、ベターなものになればOKになります」

Q.現場では大変厳しいという話を聞きますが、それは作品に妥協しないからでしょうか。

平川「お客さんに対して妥協しないようにしています。作品に対してはもちろんです。お客さんに元気を持って帰ってほしかったり、夢を持ってほしかったり、一番は見てもらうために作っているので真剣に取り組みたい。どこかで緊張感がないと良いものはできないと思っています。

間違えたら怒るし、間違わなければ怒る必要はないし、実力が出せないのであれば怒ってでも出してあげたいと思います。愛情がなければ何も言いません。怒るのも力が要りますが、嫌われても怒ってあげた方がいいときはあります。僕も怒られたいし。怒ってくれる人がいるのはいいことだと思います」

 映画「春待つ僕ら」は12月14日から全国公開。

(オトナンサー編集部)

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