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運転中、涙が…あの頃は“産後うつ”だったかもと振り返る漫画に「わかりすぎ」と共感の嵐

「産後うつ」だったかもしれない過去を描いた漫画が話題に。独身時代からドライブが好きで、その日もドライブに出かけた私でしたが…。

「産後うつ」だったかもしれない過去を描いた漫画のカット=はちや(hatiyamaru)さん提供
「産後うつ」だったかもしれない過去を描いた漫画のカット=はちや(hatiyamaru)さん提供

「産後うつ」だったかもしれない過去を描いた漫画がSNS上で話題となっています。独身時代からドライブが好きで、その日もドライブに出かけた私。運転中に、涙があふれて、止まらなくなり…という内容で、「わかりすぎます!」「私にもあったなあ~」「描いてくれてありがとうございます」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

気持ちが大爆発したことに驚いた

 この漫画を描いたのは、兼業主婦のはちや(ペンネーム)さんです。これまでに「育児は続くよどこまでも…」(宝島社)を出版しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつ頃からですか。

はちやさん「絵は好きで、昔から描いていました。子育てをしていると毎日があっという間で、気づいたら息子は1歳になっていました。子どもは毎日どんどん成長していくのに、日々の忙しさと私の脳細胞の衰えのせいで、かわいい仕草や楽しい思い出をどんどん忘れてしまいます。少しでも残しておきたいと、絵日記を描き始めました」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

はちやさん「『産後のどうかしていた自分』を改めて振り返っておきたいと思って、描きました」

Q.当時は、自分が産後うつだという自覚はありましたか。

はちやさん「産後うつなのでは、と不安になる時期もありましたが、『心療内科に行く』『誰かに相談する』というハードルを越えられず受診に至りませんでした。むしろ、自分では『ちょっと育児も楽になってきたかな』と思い始めた頃に気持ちが大爆発したのが、とても驚きでした。

まだ大丈夫と思っていても、本当はストレスがすごくたまっていたのだと思い知りました。専門家に相談していれば、苦しい時間も短くて済んだのかなとも思います」

Q.つらい内容の作品ですが、どのような気持ちで発表しましたか。

はちやさん「自分と同じように苦しい時間を過ごしている人と気持ちを共有したいと思いました。インスタグラムをやっていてよかったと感じることの一つは、『私も同じです』『あなただけではないよ』という共感を得られることでした。

育児は時として孤独で、精神的に耐えがたい時間を過ごすこともあります。私は語り合える友達もすごく少なくて(笑)つらいときに応援し合える人がどこかにいると感じられることは、とても励みになりました。SNS時代に子育てできてラッキーだと思います。

同時に、私が発信したことで傷ついたり、不快な思いをしたりする人がいることも、また事実だと思います。現在、産後うつでつらい思いをしている人にとって、誤解を招いたり傷つけたりしないだろうか…という不安もありました」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

はちやさん「いろんな人がそれぞれの『自分も産後どうかしてた話』を教えてくださり、『そういう時期だってあるよ、大丈夫だよ』と背中を押してもらえたので、やはり、公開してよかったです」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

はちやさん「今後も、わが家のささやかな日常を緩く絵日記にしていきたいです」

(オトナンサー編集部)

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